死んでは生き返って 
を繰り返し
100万回もの 生を受けた猫がいました。




ある時は 王様に飼われている猫だったり
船乗りに飼われていたり サーカス用だったり
泥棒だったり お婆さんに飼育されていたり

猫にはいつも飼い主がいました。
その数100万人
 

飼い主になった人は 
全員 自分のことが好きで
彼が亡くなる度に みんな悲しくて
泣いてくれました。
  

 
しかし 猫は ただの一度も
飼い主を 
好きになることは ありませんでした



そしてある時 彼は初めて
誰にも飼育されていないノラ猫になりました

立派なトラ猫に 生まれ変わったため
たくさんのメスの猫たちが 
彼の元にやってきて
仲良くしようとしましたが



でも    彼が好きになったのは
自分のことを 見向きもしなかった 白い猫。



そして毎日毎日  白猫に

「俺はすごいんだぜ
なんてったって
100万回も生きたんだから」

と 自慢話をしに行きました。




彼女は 気のない相づちを打つばかりでした。

今日も彼は「俺はすごいんだぜ」と
言いかけて 途中でやめました・・・
 
 

そして「そばにいてもいいかい?
と尋ねました。
 

彼女は 「ええ」 とだけ 答えました。




いつのまにか 彼等は相思相愛になり 
それからかわいい子猫がたくさん生まれ

彼はもう得意の台詞
「俺はすごいんだぜ」を
言わなくなりました。
 
 

いつのまにか自分よりも
彼女や子猫たちのことを
大切に思うようになっていました。



 

やがて子猫達は 巣立って行き
彼女も お婆さんになりました。

彼は、彼女と一緒に いつまでも
生きていたいと思いました。
 

でも ある日
彼女は 静かに 命を引き取りました。
 

亡くなった彼女の隣で
初めて 哀しい涙を流し
大切な彼女の隣で
100万回泣きました。
 

そして 彼は
もう 生まれかわることは 
ありませんでした・・・

「100万回 生きたねこ」





999999回も現世でさまよい
やっと、やっと辛い現世に
生まれ変わらなくとも
良くなったんですね。\(^o^)/🙏


成仏できた👏 
っていうことでしょうか?



たくさん 生まれ変われるから良い
というものではない

一度でいい
誰かを愛すること 愛おしく思えること

そんな大切なことを教えてくれます。

愛を込めて…札幌じゅん先生