まずはスピーカーをマウントするリングを作成します。
時と場合にもよりますが、自分はアウターはインナーバッフルからではなく、アウターパネルから作ります。
アウターリングの位置を決めてからインナーを作ったほうが円の位置や固定場所を決めやすいからです。
まずは正方形のMDFに対角線を書き、中心点を出します。
そして中心点をポンチで下穴開け。
このポンチは非常に重要で、正確に穴を開けたいときには必須の作業です。
そしてサークルカッターのマウントのために3mmの穴をあけます。
このときも微妙に斜めになったりすることを嫌ってボール盤で穴開け。
こうするとほぼ100点の中心点穴開けが出来ます。
そしてルーターとアルミの可動ステーを合体させたサークルカッターの出番です。
円を切り抜くときはかならず使います。
DIYの方々の悩みといえば真円をどうつくるか?ということだと思いますが、我々もこのような工具がなければ真円は作れません。
自分はリングはかならず段つきにしないと気が済みません。
なのでリングは2種類、ベースの輪っかになるMDFと、スピーカーサイドのふちとなる部分のMDFの2種類です。
さきほどの溝を狙って荒切り。
これにストレートビットのルーターをかければ・・・。
このように簡単に円の加工ができました。
2枚重ねると段つきに。
そして外周を荒切りしてルーターをかければ晴れて段つきリングの完成です。
でも細かい仕事が必要です。
まず内径は斜めに落として角かどしい感じをなくします。
重ねて接着し、荒切りしてルーターをかけたのがこれです。
見事に段つきリングになりました。
45度に斜めにおとされ、しかもリングのふちは比較的細くなっています。
太くした方が作業は簡単なのですが、だらっとした感じになってシャープさにかけるので斜めに落とせることを前提にできる限り細くしました。
そして樹脂をしみ込ませ、乾燥させます。
なぜかって?
それは枠を細くし過ぎ、なおかつ斜めに落としたために先端が細くなっているのですが、これがレザーを張る時に角にレザーが張りつき、それをはがした時にMDFがぼろっと取れてしまうことがあるのです。
これをやってしまうとそのレザーをはがし、ボンドを拭きとり、パテで修正してもう一度レザーを貼らなくてはいけません。
この樹脂塗り自体は結構時間がかかるのですが、万が一失敗した時のことを考えるとこの作業をしてMDFを固めたほうが結果綺麗で早く終わることが多いのです。
ただ、樹脂は粘りがあり、高価にも時間がかかって砥ぐのが非常に面倒です。
出きれば砥ぎたくない。どうすればいいか?
それはできる限り綺麗に樹脂を塗るということです。
樹脂が厚ぼったくなったり段になるように硬化してしまうと砥ぐのが面倒などころか削り過ぎてフラットでなくなったり形が変わってしまいます。
樹脂が綺麗に塗られていれば足付け程度に砥ぐだけで十分です。
MDFの平ら面には樹脂がほとんど染みないので、横の断面を集中して塗っては乾かし、最後の一塗りで表面を薄く塗ります。
どうでしょうか?ぼこぼこしていないですよね。
この丁寧さ、後でペーパーに時間を取られず非常に有効です。
次に続きます。










