今日も昨日に引き続いてマニアック全開です。
ドアを完成させるに当たり、アクリルとアルミの成型方法をご紹介しましょう。
ここから写真を撮り始めたのですが、正直この細さのアクリルを作成するのは自分でもやっかいです。
しかし細かくきっちり綺麗に光らせるためには時としてこれほど細いアクリルを作らなければならない場合があるのです・・・。
ルーターをかけた内径はぱっと見、綺麗なのですがよく見るとドリルで削られて微妙にガタガタです。
このまま組み付ける場合もあるようですが、自分はこれが我慢なりません。
こういった場合はだいたい60番くらいで荒研ぎしてから120番で綺麗に成形します。
もしここを透明にしたい場合は80番から1500番くらいまで磨くのですが、今回は曇らせたいのでサンドブラストを吹きます。
なので120番でも十分綺麗に成形が出来ます。
これがサンドブラスト。
文字を彫るのにもアクリルを均等に曇らせるのにも艶消しアルミにするのにも使います。
NACKSのマニアックな作りにはなくてはならない工具です。
サンドブラストを全体に吹きます。
LEDを入れるためにえぐられた形状になっていますが、LEDの光りが直接入る面にまでブラストを吹きます。
まったく見えないところのために意味がなさそうですが、LEDの光が当たる面が均等に曇るとさらに光りが拡散してアクリルがより均等に光ります。
特に光る面とLEDが近い場合には光り方が点になりがちです。
なので面倒くさくても全面ブラストして少しでも光りが拡散するようにします。
これがブラスト後のアクリルです。
均等に曇っているのがお分かりになると思います。
結構均一に曇らせるにはしっかりブラストしないといけません。
LEDの光りをラインとして見せるにはこのように曇らせて均一に光らせたほうがいいと思って自分はこうしています。
アクリルを全部処理しました。
結構大変です。
さっさと終るかと思いきや半日近くかかってしまいました・・・。
でも綺麗に光ると思いますよ。
さあ、今度はアルミです。
これが相当大変な作業です・・・。
平板のアルミからテンプレート分切り出します。
このときジグソーの刃も専用で、さらに非常に固く曲線に切るのが非常に困難です。
しかし努力によってこのように切り出されました。
ちなみにこれは5mmのアルミです。
MDFで5.5mmなら非常に薄く感じるのですが、アルミだと非常に厚さを感じます。
強度が全然違いますからね。
アルミを加工するときはこのようなスタイルになっております。
目、口、鼻、髪をガードしないと後で大変です。
切り粉が半端じゃないので・・・。
テンプレートを両面テープで固定したらルーターをかけます。
非常に固いので注意が必要ですが、基本は同じです。
終わりました。
アップで見るとこんな感じ。
一つ一つが微妙に刃物のようなものです。
一つ一つ重さもあるので舞うというよりは飛び散ります。
アクリルも大変なことになりますが、アクリルの場合はさらに大変なことになります。
こうしてできたアルミバー。
しかしこのままお客様にお出しするわけにはいきません。
横断面です。
アクリルと同じく微妙な段差が付くのはしたかないところです。
しかし当然これは気に入りません。
砥ぎます。
手でやるのはこの作業結構大変です。
へこみがなかなか消えないのです。
80番くらいのペーパーで砥ぎました。
どうでしょうか?結構綺麗になりましたね。
横断面はこのままヘアライン風にするか、ブラストをかけて艶消しアルミにするか今も迷っています。
そしてNACKSでは新しい技術のご紹介。
開発者はエダ君です。
このように巨大なペーパーの当て板を作ります。
アルミバーをヘアラインを入れたい方向と平行に置きます。
そしてさきほどの当て板分の幅を持たせて上下にガイドとなるMDFを固定します。
アルミバーも両面テープで固定しましょう。
さきほどの当て板が上下のガイドにはまって上下に動かず左右だけに動くようになります。
この状態で左右にペーパーをかけることによって上下に動きのない横一直線のヘアラインが手に入ります。
こんなかんじになりました。
渋い感じにヘアラインができましたね。
アップにするとこんな感じ。
普通に見えて結構とんでもない手間がかかっているのがお分かりいただければと思います。
そして出来たパーツをどんどん組み込んでいきます。
今日はここまでです。
明日は綺麗に光り、ドアに組みつけが出来ればOKですね。
ティアナのピラーツィーターも終わっています。
現在ワイヤリング続行中。
やはりロックフォード、パワーのツィーターは渋くていいですね。
それではまた!