今日は、海王星のお話です。
海王星の公転周期は、約165年で、一つのサインに約14年滞在します。
そのため、天王星が司る時勢(約7年)よりも長めの時代背景、いわゆる「世相」を読み取ることが出来る惑星です。
1846年に、ドイツのベルリン天文台にて、天文学者ヨハン・ゴットフリート・ガレによって、発見されました。
名前は、ローマ神話のネプチューンに由来します。
ネプチューンは、ギリシア神話の海神・ポセイドンと同じであると言われています。
海の支配者であるネプチューンは、古代戦車に乗り、三又の矛を携えて、威厳に満ちた力強い姿で描かれています。元々は、海だけではなく、泉や河川、湖沼なども司る、水の神として奉られていました。そのことから、海王星は、そのまま海や水にかかわることを示しています。
基本的には、海王星は神秘的な超感覚を表す惑星として位置づけられています。「芸術性」「不透明な事柄」「霊的なこと」「あいまいでわかりにくいこと」「隠されていること」などを意味します。トラウマや嗜癖など、本人が無意識化に抱える問題や、精神性の傾向を示す他、夢占いの手がかりに使われることもあるようです。
海王星は、自己という小さな殻の外側にある星で、意識の境界線を「溶解」し、無意識の彼方に、自己を連れ去る星。
よく好きなアーティストの音楽を聴いて、浸るとかどっぷりハマる・陶酔する感覚というのは、海王星の言わんとするところでしょう。
海王星とよいアスペクトがあれば、オカルトやスピリチュアルに縁が強いタイプで、インスピレーションが鋭く、感性が豊かになるでしょうし、悪く働くと夢想家で騙されやすいという傾向が出てくるかもしれません。
海王星には、「薬物」や「感染」というキーワードもあることから、夢心地な意味ばかりではないのです。
支配サインは、魚座になります。
天王星が、「高次元の水星」というなら、海王星は、「高次元の金星」といえます。
人間同士の生身の愛情の範疇を超えて、神との関係性を求める宗教は、海王星の支配するものです。芸術についていえば、一人の人間の創作物の範囲を超えた、大規模な映画やテーマパークも海王星の支配するものとなります。よくテーマパークを夢の国と言ったりしますよね。
海王星のキーワードは、「創造力・神秘・音楽・迷信・影像・精神世界・魅惑・ロマンチック・夢・アルコール・ギャンブル・薬物・感染・芸術家・曖昧・俳優」などです。
海王星とアスペクトを持っている天体や在室するハウスで、どんな夢を見るか理解するのに役立ちます。
ちなみに私は、8ハウスに海王星があり、小学生の頃の文集で「行ってみたいところ」の答えに「死後の世界」と書いた覚えがあります。それを占星術の先生に言ったら、「8ハウス的な夢ね」と言われました。当時の担任には『「死後の世界」って』と言って、笑われましたけどね。今となっては、懐かしい思い出です。しかしながら、そういうところも、ホロスコープにでてしまうんですね。
それでは、また明日