島原駅から歩いて10分、長崎空港から車で1時間半くらいのあるこちらのお店。
シェフの井上氏は, 料理専門学校卒業後、大阪の飲食店で勤務。
その後、地元島原に戻り2018年8月に海のそばに「pesceco」をオープンされたそう。
2019年7月に移転し「RED U-35」2019ではGOLD EGGを受賞されています。
里浜ガストロノミーコース
-白茶
-浜辺の散歩
・エタリの塩辛バターと薩摩芋のタルトレット
エタリとはこの土地の方言で片口鰯のこと。
その塩辛とジャージー牛のバターを、地元の蒸した薩摩芋の詰め物に塗っている。
エタリの塩味とバターの風味がよく合います。
・ガゼウニのパイ
大村湾のガゼウニを焼きたてのパイに合わせて。
中には赤玉葱をワインビネガーで効かせたピクルスが入っているのでアクセントにちょうどいい。
・紅心大根フリット
12年無肥料で作られた紅心大根をフリットに。
上には島原のコウイカをエタリの魚醤・ごま油でマリネ、その上に大根のスライス。
最後レモンを搾って纏めています。揚げているのに大根はみずみずしくとてもジューシー。
-波紋のように
島原の昆布を煮出した昆布水の泡。
中に島原のオコゼ、こう貝、ガゼウニ、土鍋で炊いたお米とその酸でサラダ仕立てにした一品。
オコゼの身と肝は2種の薄・濃胡麻油でそれぞれ香りを出し、コウ貝の食感と重ねているそう。
混ぜずに底からすくって頂くのがポイント。お米は今年から炊き方を変えているとのこと。
-出汁
島原の昆布をベースに、サドルバック18ヶ月熟成生ハム、香茸を煮出したものを加えた出汁。
中には真牡蠣が入っています。
香り、旨味が素晴らしくおかわりしたいくらいでした。
-Fish&ham
鹿児島サドルバック18ヶ月熟成生ハムを、島原湾の太刀魚のフリットの上に。
毎回魚が変わるそうですが太刀魚美味しかったなー。
生ハムと太刀魚の一体感がすごかったです。
-がんば
ナシフグのことだそう。藁焼きにしてふぐのたたきに。
郷土料理での梅干しの要素は煎り酒で表現。
上には蕪のスライス、蕪と河ふぐの間にはザボンが入っており、葱とディルのオイルで囲む。
-くつぞこ
シタビラメとのことで今回は子持ちのくつぞこ。湧水とオリーブオイルで蒸したもの。
蒸すことでゆっくりとゼラチンの旨味が引き出されるそう。
じゃがいものソース(彦星)にどんこの出汁。付け合わせに山のクレソンのマリネを下に。
最後にくつぞこのゼラチンソースをかけて仕上げているとのことでしたがこれ絶品。
もち麦を使ったパンが提供されますが一緒に食べると本当に美味しかったです。
-多比良ガネ
冬バージョンとのことでいり子スープをかけた温かい1品。
ワタリガニは内子入りの浜茹で、麺は煮麺。
出汁がとっても美味しく蟹の旨味が段々と溶け込んでくる極上のスープに煮麺の味わいが最高。
-食猟師からのお便り
出水の尾長鴨を藁焼きで仕上げ、鴨骨のお出汁のソースをかけて整える。
平戸の岩塩、多芹を添えて。肉がシンプルに美味しくて感動しました。
-ひとつの鍋で
魚介の旨味にたっぷりなおじや。2杯目は玉子とじで頂きました。
-ジャージー牛チーズアイス、チョコ、デコポン、きび砂糖のチレ
濃厚なチーズアイスの美味さに、チョコの甘さの口溶けが良かったです。
どの料理もここでしか見たことのないようなものが多くて面白いです。
味もどの皿もしっかり美味しく大満足でした。
最初のガゼウニのパイからフレッシュでとても好みでした。
波紋のようにも素晴らしい1品。このアイデアが素晴らしい。
Fish&hamも他の魚のも是非食べてみたい。くつぞこも絶品。蒸すとこんなに美味しいのか。
書くとキリがないですがどれも本当にアイデアに富み料理過程も見てて面白かったです。
かなり遠いですが雰囲気もよくここでしか出来ない体験ができるお店。
予約困難ですが機会があれば再訪したいです。