
ラッサム
ライス大盛
国産豚のコーシャ
桃
奇妙で、丁寧で、少し狂ったカレーだった。すばらしいと思った。中野にあったあのカレーと同じような雰囲気がした。
それほど大きくない皿に、派手な色の砂曼荼羅のようにスパイスの食べ物が詰めこまれていた。
はじめに食べた鯖出汁のカレーは、とてもおいしく、また驚くべき奇妙なものだった。
鯖とその他の出汁、きのこかあるいは梅か何かのすっぱさがすべて合わさると、どことなくアルマイト食器の給食の味わいを思い浮かべてしまう。でもおいしい。さらに、硬い歯ごたえが残ったピーナッツが入っている。なぜ…と思いつつも、その油や食感がとてもいい。
その横にあるエノキは、からしの風味ときのこのえぐみが合っている。プラスとプラスのものを合わせる。
パキスタン風のチキンカレーは、無水カレーといわれるようなものだったけど、他のものとは全然違った。鶏骨と一緒に鶏皮の脂も入っているような感じで、まったりとしたなめらかさがあった。あとは八角など。
ラッサムは果実味があって甘い。すごみがある。そういえば、メニューは「ラッサム?」だった。
豚のコーシャはすっぱくて辛い。豚がマリネされているみたい。ぼくにはポークビンダルーが思い出されて、広いインドのことを思った。
とうもろこしの入ったダルは、貝汁ということには気がつかなかった。豆の風味が主役のあたたかいダル。
甘いシロップに漬け込まれたミニトマトとその横にあるパイナップル、その横にはしょっぱい瓜。