ヒューマントラストシネマ渋谷にて映画『ウインド・リバー』鑑賞。
出典:公式サイト



【作品詳細】
アメリカの辺境を舞台に現代社会が抱える問題や現実をあぶりだした「ボーダーライン」「最後の追跡」で、2年連続アカデミー賞にノミネートされた脚本家テイラー・シェリダンが、前2作に続いて辺境の地で起こる事件を描いた自らのオリジナル脚本をもとに初メガホンをとったクライムサスペンス。第70回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で監督賞を受賞。主演は「ハート・ロッカー」のジェレミー・レナーと、「アベンジャーズ」シリーズのエリザベス・オルセン。ネイティブアメリカンが追いやられたワイオミング州の雪深い土地、ウィンド・リバーで、女性の遺体が発見された。FBIの新人捜査官ジェーン・バナーが現地に派遣されるが、不安定な気候や慣れない雪山に捜査は難航。遺体の第一発見者である地元のベテランハンター、コリー・ランバートに協力を求め、共に事件の真相を追うが……。
(原題『Wind River』 2017/アメリカ 配給:KADOKAWA)
引用:映画.com



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無理やり連れてこられ、何もかも奪われた先住民族。
残されたのは荒れた大地と厳しい寒さ、そして一面に積もる雪。
それでもなんとか生きている。
極限状態でも生きていく。
ただそれだけ。
ただそれだけなのに、多くを求めているわけではないのにそれすらも理不尽に奪う者たちがいる。
それは人なのか、社会なのか、文明なのか。

娘を喪い、息子とは疎遠、妻も心を病んでいる男は死を決意する。
顔には死化粧。
誰かに習ったわけではないから本当の死化粧がどんかものかわからない。
自ら「馬鹿げた」と言うその死化粧が先住民族の歴史を物語る。

彼らは先住民族としての誇りを持ちつつ、決して外に対して交流を閉ざしているわけではない。
心を開いている者にだけは自分の想いを解放する。
悲しみを溢れ出す。
彼らが求めているのは民族としての誇りとそれを守る生活だけ。

ネイティヴアメリカンの行方不明者数を表す統計データはない。
事件として扱われず、行方不明のまま処理されるケースが後を絶たない。
この映画には先住民族の置かれた状況を考えるキッカケになる傑作。

映画の内容とはぜんぜん関係ないけど、本作はジェレミー・レナーとエリザベス・オルセンが共演なんです。
『アベンジャーズ』のホークアイとウィッチなんです。
バートンとワンダなんです。
その二人が事件を追う物語。
なんか違う意味でアツい。
ホークアイが弓矢から銃に持ち替えたのもなんかアツい。