『コドモ発射プロジェクト「なむはむだはむ」』を池袋、東京芸術劇場シアターウエストで観劇してきました。


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「子供の書いた台本をよってたかって大人が演劇にすることはできないだろうか?」と東京芸術劇場芸術監督の野田秀樹氏の発案の基、ハイバイ主宰の岩井秀人氏、俳優の森山未來氏が『コドモ発射プロジェクト』をスタート。
子供達と試行錯誤を繰り返しながら数回のワークショップを重ね、それを見学に来たアーティストの前野健太氏がこのプロジェクトの可能性に共鳴し参加。
年初から16日間かけて東京を離れ城崎で寝食を共にしながらの滞在制作するなど、まさに規格外、三者三様、個性豊かな三人と子供の可能性でこの『なむはむだはむ』は制作された。

子供の想像力、発想力は凄まじい。
どんなに頭をひねっても大人では絶対に出てこないフレーズがどんどん出てくる。
舞台上で何度も唄われる子供たちが書いた歌詞などはどんなに優れた作家や独創的な個性の持ち主でも書けないようなものだろう。
それを演劇とゆう一つのパフォーマンスとして形にし作品として成り立たせていることに面白さを感じた。

子供が書いた台本であるのでプロットなどはハッキリ言えばメチャクチャだ。
でもこの演劇に対してはそこは重要ではない。
プロットや脚本ありきではなく、子供の持つ無限の発想力を大人がどこまで形にすることが出来るか、その一点にこの演劇の面白さがある。
岩井秀人氏はその演出力で場を作り、森山未來氏が舞踏のようなダンスで魅せ、前野健太氏が歌声で聴かせる。
類い稀な才能を持つ三人と子供たちの発想力がぶつかり合った世界。
最高に楽しかった。

自分には子供はいないけど、子供と一緒に観たい舞台。
考えに考えて作り込まれたものも素晴らしいけど、感性で産み出されたものにはヤッパリ大きなインパクトと観るものを惹きつける何かがある。
この演劇は間違いなく後者で、純粋な気持ちで感性のみで観たい。
このプロジェクトはシリーズ化して定期公演を希望したい。