この店舗が初めて話題に上ったのははるか昔、2013年02月24日に貴重な西インド家庭料理を提供する印度料理レカがオープンした時だった。その後レカは隣駅の葛西に移転し、跡地はスポーツ・バーやアジア料理店などにコロコロ変わり、愛好家の間でもほとんど話題に上ることはなくなった。ところが、蔵前、西葛西、新大久保に展開するインド食材輸入販売でお馴染みのアンビカコーポレーションが、2023年03月30日にここでインドのストリート・フードやスウィーツを提供するお店をオープンさせるとのことで、非常に期待していた。駅の反対側(南側)にはすでにトーキョー・ミタイワラもあるのに、すごいな西葛西。さすが、10人に一人はインド人の町だけのことはある。以前はストリート・フードと言えばデリー・ダバ(←すでに閉店)を思い浮かべたが、東京ではこの手の料理を提供するお店がどんどん増えている感じがする。

 

で、大変遅ればせながら2023年05月17日のお昼ごろに初訪問。店頭にはラージャスターン出身の社長ヒンガル・ニッティンさんがいらして、少し言葉を交わしてから入ってみた。

 

 

店頭にあったメニュー。全て NO MSG (グルタミン酸ナトリウム不使用) のヴェジ。そのすごい品数に驚く。

 

ストリート・フードの代表とも言えるチャートが豊富で、ブレッド軽食もあり、南インドのティファン類も充実、さらにインディアン・チャイニーズもある。その他にシズリング・メニューという名の熱々の鉄板で提供される料理もあり、何とその中にはシズリング・ミターイーというスウィーツ盛り合わせがあって、何じゃこりゃあ~!と、ジーパン刑事が殉職しそうな感じ。

 

そして、何やら一部のメニューにはマークがついている。

 

インドのヴェジタリアンというと、西洋とは異なり、ラクト・ヴェジ(乳製品まではOK)が一般的。ただし、乳製品もダメな「ヴィーガン」もいるので、ヴィーガン対応マークがついたアイテムの中からチョイスできるようになっている。一方、根菜や玉葱やニンニクがダメな「ジャイナ教徒」には、メニューの横にJマークを付けて対応可能なものが分かるようになっている。インドならではだな~。ちなみに社長ご夫妻もジャイナ教徒らしい。

 

インド料理の場合、お店によっては「カラサハ、ドウシマスカ」とか「チャイニ、サトウハ、イレマスカ?」あたりは聞かれることはあるが、何とこのお店は、辛味、甘味に加え、酸味、塩味までカスタマイズできるのがウリになっている模様。そうか、もしかしたら OH BHAIYA! (←店員さんに声掛けする時のセリフ) という店名は、気軽に店員に声をかけてカスタマイズを頼んでいいんですよ的な意味合いも込められているのかな(※個人の想像です)。

 

 

先客は2組いて、インド女子ばかり(笑)。みんなリラックスして楽しくおしゃべりしている。完全にインド現地にいる感じ。なお、オーダーを取りに来たのは社長夫人のプリティ・ヒンガルさんだった。

 

krispy wada pav / vada pav (ポテト・フリッターの具材を挟んだパン)。具材は思った以上に押しつぶされていた。こういう方が食べやすいね。

 

別アングルからも。付属の hari mirch (青唐辛子) を恐る恐る先端からかじってみると、ほとんど辛くないので安心して食べ進めていたら、根本部分は辛かったというオチ(泣)。

 

Dilliwala dahi sev puri (デリー・スタイルの揚げクラッカーのヨーグルト詰め)。かなり甘くて分かりやすい美味しさ。

 

別アングルからも。Dilliwala を冠しているモノとそうでないモノの違いまでは、食べ比べてみないと分からないな。まあ、食べ比べても分からないかも知れんが(笑)。

 

ストリートらしく、棒に刺さったままこんなコップに入って提供された malai kulfi (濃厚アイス・クリーム)。こういうところも現地のストリートっぽくてニヤニヤしてしまった。

 

ホントは falooda (麺入りパフェ) を狙っていたんだけど、まだ麺の材料が揃っていないらしくてオーダーできなかった。まあ、こちらは次回のお楽しみということで。

 

引っぱり上げてみた図。

 

ちなみに、店内のショー・ケースにはミターイー(インディアン・スウィーツ)が多数並んでいて、眺めているだけでも面白い。ここのスウィーツ職人は、アンビカ店舗で販売しているミターイーを作っている人とのことで、安心安定のアンビカ・クオリティだから、次回はミターイーも食べに行こう。

 

ごちそうさま。