2020年10月25日、蔵前のアンビカ・トレーディングの近くにスリランカ料理店がオープンした。その手の情報はすぐに入るものの、緊急事態宣言やら蔓延防止措置やらでどのお店も変則的な営業を強いられているため、オープンしたということと、ランチに rice and curry があることくらいしか分からなかった。
 
で、いつまでも行かずじまいでいたが、最近の個人的スリランカ熱の高まりにより、そろそろ行ってみようかと。ちょうどこのお店が掲載された dancyu が発売されたばかりだったので、少し予習をしてから。
 
dancyu によると、シェフはキャンディ出身の男性(ラヒル・タラカさん)で、日本人の奥様(金澤恵美さん)と共にお店を営んでいるとのこと。トゥナパハ(スリランカ料理に使われるミックス・スパイス)は、料理上手なお母さん(ララニさん)から送ってもらっているらしい。
 
んっ?この一連のパターンは最近よく耳にするような…。しかも、そういうお店の料理は大抵美味しい。
 
ということで、割と期待しながら2021年07月09日(金)のランチ・タイムにようやく訪問。
 
 
立看板に書かれているメイン・メニューは2つ。
 ①ランチプレート(豚or鶏or魚+副菜4種+バスマティ・ライス)
 ②スリランカプレート(①+副菜2種+スリランカ赤米)
 
ということで、もちろん②で。メインは豚をチョイス。メニューにはサンボルとかパパダンとかテルダーラとかバスマティというワードが説明抜きで書かれているが、たまたまお店の前を通りかかって初めてスリランカ料理を体験してみようかという人たちは訳が分からなくてビビッてしまうのでは(笑)。
 
uru mas kariya (豚肉のカリー)padapu tunapaha (スリランカの焙煎ミックス・パウダー) が決め手のティピカルなシンハラ・スタイルの料理。素晴らしい。
 
kale mallun (ケールの蒸し炒め) parippu (豆のココナッツ・ミルク煮)。こっちも王道のヤツ。美味しい。ちなみに parippu dal と言うスリランカ人(シンハラ人もタミル人も)が増えている印象(このお店もメニュー表記はダール)。もちろんこれはスリランカ料理を食べたことのない日本人に分かるようにではなく(そりゃパリップをダールって言われても分からんよねw)、どっちでもええよってことですな。タミル人だとほぼ dal と言っている感じがする(※個人の感想です)。
 
rathu ala kirata (ビーツの煮物)pickling melon kiri hodi (はぐら瓜のココナッツ・ミルク煮)。これも奇を衒わないストレートなヤツ。ビーツはもう素材だけで美味しいのは決まっているし、グレイヴィにガッツリ umbalakada (モルディヴ・フィッシュ) の旨味が詰まっているはぐら瓜も凄まじく美味い。
 
wambatu halmasso thel dala (茄子と煮干しの油炒め)。どこまで行ってもティピカル。ど真ん中の王道スタイルの料理ばかり。で、個人的好みもど真ん中。むちゃくちゃ美味しい!
 
papadam (豆粉煎餅) と、ほぼ目視できない basmati rice (インド香り長粒米) 及び rathu kekulu hal (スリランカ赤米) を含めたプレート全体画像もご査収下さいまし。②にすると米が2種になるのは良いね。
 
食後、気づいたら少しだけ口がヒリヒリしたが、決して下品な激辛とかではなく、適切な辛さだと思う。でも、辛いのが全くダメな人はダメかもな。
 
せっかくなので、iced Ceylon tea を追加して一息つく。ginger cookie (生姜の効いたビスケット) も添えられているのが嬉しい。お菓子もちゃんとスリランカ。一貫性が心地良い。
 
これだけ美味しいのなら、ディナーの kottu roti (刻みブレッドと肉野菜の炒め物)devil (甘辛炒め)rolls (肉野菜の巻き揚げ)cutlet (コロッケ) などの料理も期待して良いに違いない。良い店ができたね。ディナー、いつ行けるかな?
 
ごちそうさま。