２月１２日。
１９６８年のこの日、世界初のレトルト食品として「ボンカレー」が発売されたことを記念し「レトルトカレーの日」なのだそうだ。
私は毎年、アホらしいなと思い、記念日にふさわしいことを何もしない。「土用のウナギ」や「節分に恵方巻」と同様、企業側の販促手段でしかなく、そんなものに乗る気はない。
一方、私、カレー業界人のはしくれとして、レトルトカレーの商品開発で食品企業とコラボしたり、自分自身で監修したレトルトカレーを全国で販売したりしている。つまり、ボンカレーに始まるレトルトカレーの恩恵で、商売をさせていただいているわけだ。
例えば、私が全面的にプロデュースしているのが、「ビーフナハリ」「ラールマース」という２つの超本格レトルトカレー。どちらも評価が高く、うれしい限りだ。
ビーフナハリを日本米のご飯にかけたところ。肉の量もレトルトカレー離れしている。
実はこのレトルトシリーズの第３作目も、かなり前に最終試作品は完成している。後は本格製造と販売を開始するだけなのだが、コロナの影響で、この新作に欠かせないさる食材の安定供給が確約されない状況。そのため発売延期されたままなのだ。まったくもって、コロナには頭にくる。
レトルトカレーの日は、どうも好きになれないが、ボンカレー自体は大好きだ。日本カレー史に燦然と輝く名作であるのも間違いない。
「レトルトカレーの日」である12日は「ボンカレーの日」であることに、今更ながら気づいた。
そう考えた途端、「レトルトカレーの日もイイじゃないか」と思うようになった。いいかげんだな、私も。
《このブログを書いているときのBGM》
JEFF BECK GROUP『JEFF BECK GROUP』(1972年)
第２期のセカンドにしてラストアルバム。ギタープレイのカッコよさでは、ベック師史上最高の一枚だと思う。
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