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ずっと見たかった映画です。
とりあえず、ここまでで映画評は一旦中止。
しばらくは休止です。
ライフイズビューティフルは、
ナチの強制収容所に入れられた親子のお話です。
その切り口は「シンドラーのリスト」みたいに苛烈なものではなく、
若干、ファンタジー的世界観が混ざっているような、
例えるなら「ホーム・アローン」のような、現実には有り得ないユーモア的構成で、この映画は作られています。
「哀しみ」の感情を揺さぶるには、
その対極の要素が必要なのだと思います。
例えば僕が高得点を付けた「グラン・トリノ」なら
あんなに怖く厳格だったコワルスキーが自らの命を張ってまでタオの幸せを願った。
「厳しさ」⇔「優しさ」ですよね。
「北の国から84夏」も同じく、
吾郎が初めて純のために他人を怒り、純を許し、厳格だった父親の優しさを見せた。
あれも「厳しさ」⇔「優しさ」の類。
本当はもっと色んな要素が含まれてるんですけど。
「ロッキー」は、何でしょう。
敢えて例えるなら「諦め」⇔「不撓」。
今までの自分は八百長ボクシングをし、借金取りの仕事をする、どうしようもないチンピラ。
しかし世界チャンプ・アポロとのマッチが組まれた。
もし、そこで15R立っていることが出来たら、俺はただのゴロツキでないことを証明できる…
また、そこにエイドリアンとの愛を絡めることで、感動のパワーを増してるんですね。
自分が今どうしようもない人生を歩んでると思う野郎ほど、ロッキーに心打たれるはずです。
そんな中、「ライフ・イズ・ビューティフル」は何でしょう。
おそらく「ユーモア」⇔「現実」かな。
ちなみに僕はこの映画では泣きませんでした。
涙腺刺激センサーは何度かありましたが、泣くに至らず。
でもって、一番ウルっときたシーンが、グイドがドーラにシルクの赤純痰を広げる所なんですね。
前半です、起承転結だと未だ起の部分。
あと、テーブルの下でキスをするところも少しきたかな。
しかし、後半のシリアスな部分になると、イマイチ来ず。
何でだろうと自分なりに考えてみたところ、
対極となる「ユーモア」と「現実」のうち、
「ユーモア」の比率の方が高く感じたから。
むしろ前半の方が、「現実」=「恋愛」であって、
グイドの「ユーモア」よりも、「恋愛」のほうが上回った。
そこに涙腺が弱まったんです。
しかし、後半においては「現実」=「家族愛」で、
その「家族愛」には自らの死を以てしても、打ち勝つような愛を見せなければならない。
つまり、そこには死への恐怖、必然、離れ離れになることへの恐怖も描かれなければならないわけですが、
僕の感覚だと、そこまでは描かれてなかった。
寧ろグイドや、収容所の世界観の「ユーモア」の方が強く感じて。
一種のターニングポイントたる、グイドの死も、本当に死んだのかは分からなくて。
多分、ここが決め手なんですね。
その後、戦車に乗っていたのが米兵だったので、
「ああ、グイドは死んだのか」と気づくのですが。
あの1シーンの捉え方で、この映画への見方も変わるはずです。
それでもやっぱり、ラストの母と子が「僕たちはゲームに勝ったよ!」と言うシーンはグッと来るものがあります。
あそこは、泣くというよりも心温まるシーンに近いものがあります。
何故ならジョズエは父の死も、守られたこともその時分からないから。
あそこでジョズエがもう少し年齢が上の、成長してる設定で、父の役割に気づいていたなら、また感じ方も変わるでしょうね。
総合評価は84点。
心温まる、もう一度、見たいと思える映画でした。
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