井上因達因碩 | 囲碁史人名録

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黒 林門悦:白 井上因達 168手白中押し勝ち(天明3年11月17日 御城碁)

 

 井上家当主の井上因達因碩は、延享4年(1747)に安芸国佐伯郡己斐村の百姓八木武助の子として生まれる。
 元の姓は吉益、年少の頃の棋譜は田原姓であり、名は橘二と名乗っていた。
 安永2年(1773)27歳六段で師匠、春達因碩の跡目となり、翌年御城碁に初出仕。
 1784年に春達因碩死去にともない家督を継承している。
 なお、因達因碩は七世因碩として家督継承しているが、後の時代に系譜訂正が行われ八世に改められている。
 享和2年(1802)に七段へ進み、御城碁を30局勤めた因達因碩は、寛政6年(1794)に門下の佐藤春策を跡目に定め、文化2年8月16日(1805年9月8日)に亡くなっている。