僕らが食べているものは
はたして、本当に食べるようなものなのだろうか。
なんだか、プラスチック製のものを
食べているような気がしてしまう。
ただ、寿命が伸びて、
死ぬことがこわいという人ばかり。
死は、日常のひとこまなのに。
僕らは何をそんなに恐ろしがって、こういう社会になってしまったのだろう。
すべてが、めんどくさいのかもしれない。
もう、すべてがめんどくさくなったんだ、だから、よけいなものはどんどん排除していく世界になりはててしまった。
じつはよけいなものが、いちばん大切なものだった。
精神障害者も身体障害者のことも
めんどくさいのだろう。
ただ、横になって、
なんの意味もない、ものごとについて、とことん考えて、
分からないことについては
見て見ぬふり。
光がさしこむ場所はもはや
牛小屋
僕らは、牛小屋の中で、光をあびている。
どこにも行けない。
暗闇の中で、ぐっすりと寝入る。