ショックによる後遺症なのか  当時の記憶が少しうっすらとしてきているので書き留めておこうと思う。

 

3月5日

覚えているのはパンパンという外からの音。その時の私はまた近所の人が作業する機械の音だと思っていた。

パッとしない天気のせいか手術したヘルニアの痛みが出てコタツで横になろうとしていたちょうどその時、

チャイムが鳴りモニターに女の人が映る。宅急便でも営業の人でもなさそうで応答すると、「裏の家が火事です。車を移動させたほうがいいですよ!」

 

なぜだかここで私は旦那に電話をしている。「裏の家が火事だってどうしよう」   この時の会話はあまり覚えていない。適当に切られた気がする。その後に私がしたことは外に出て車を家の前方まで移動させ、ホースで裏の家に水を。。と思ったがもう既に凄い火で裏にあった物置が燃え始めていた。

そこにまたあの女の人と男の人が来て「逃げてください!!!」と

それまで何だかボーっとしていた私はそこで我にかえり、家の中に駆け込んだ。

 

” 猫 ”

 

すぐさまケージを出し、2階に駆け上がる。既に2階ではそこらじゅうで警報機が鳴っていた。さっきまで暖房の前に寝ていた猫たちが居ない!

1匹はこたつの中で見つけ直ぐに1階のケージへIN。

もう1匹が見つからない

外はよほど凄いのか、何人かの人が玄関に入ってきて「早く逃げて!」と怒鳴っている。

ここでパニックになった。見つからない。いつも逃げ込むベッドとベッドの間に居るかと思うが暗くてよく見えない。

「早く早く逃げて!」

うるさい!うるさい!うるさい!猫がいないんだよ!

「奥さん早く!」

「猫がもう1匹いるの!お願い待って!」

目の前が暗くなりかけたその時

「奥さんネコ!」

色々な人の声と状況でパニックになっていたネコが飛び出してきた。

あの状況でよく体が反応したと思う。自分を褒めてあげたい。1発で飛びつき見事捕獲。

ケージに押し込み、みんながケージを車に運んでくれた。そのまま引きずり出されるように私も外へ。

 

その後家に戻れることはなかった。