芸術家の彼を追いかけ続けて。 -5ページ目

芸術家の彼を追いかけ続けて。

20年以上前。彼の駆け出しの頃。この人の魅力の虜になった。そして私も彼に釣り合うようにと努力し追いかけ続けた。そしていま、私は彼から信頼を頂いている。そして私も名前が売れるようになった。なのに焦燥感にかられるのはなぜなんだろう。


私を含む全ての女性に対しての芸術家の彼の口説き方は、いま回想してみても実に鮮やかだったと思う。

本人は自覚が無いようであったが、私からすると

【それは職権乱用では?】

と感じるものばかりたった。

だけども。
彼から口説かれて、その結果、

喜ぶ女性や、泣く女性などの沢山の女性の相談話を、今まで沢山聞いてきた立場に居た私としては、

だんだん[今度は、このパターンか]とも感じたりしていた。

なので
私の場合、なかなか芸術家の彼に落ちなかった。

[フン…落とされてたまるか]

とまぁ可愛いげのないオンナだった、私の場合。

まず。私が、芸術家の彼に最初にされた行為は【仕事直前のメール攻撃】だった。

本番の舞台直前に楽屋からメールが来るようになりだした。
そしてメールの最後に

[本番直前の一人で居る楽屋控え室より〇〇←名前]

と。
メールにそう書いてくるようになった。

これはファンなら興奮モノ。
なぜならば

「あの〇賞を取った〇〇先生が、大事な本番シゴト直前に私にメールを下さった、キャー」

と、なるからである。

彼はメールが得意だった。
ちなみに私の場合は。
[仕事直前メール]が来だしても

【おー、このパターンですか】

と。スルーしていた(笑)。

手の内が解っていたからワクワクすらしていた。

全く、いま自分で考えても可愛いげのないオンナだった。

…つづく…