最近ビフォーアフターの写真をあまり撮らなくなりました。

 

以前は撮らせていただいていたし、

施術前と施術後を並べて、「こんなに変わりましたよ」とお見せすることもありました。
SNS投稿用にも必要な気がしてたんです。

 

 

実際、1回の施術でフェイスラインが変わったり、

姿勢がまるで別人になることは珍しくありません。

目に見える変化は確かにあるし、そこに嘘はない。

 

 

でも、あるときからどうしても違和感が拭えなくなったのです。

 

施術が終わったあとのお客様は、

全身がゆるんで、呼吸が深くなって、ものすごく穏やかな状態にいます。

 

約130分かけてたどり着いた、一番静かな場所にいる。

その余韻の中にいる方に「写真撮らせてください」と言うことが、どうしてもできなくなりました。

 

すっぴんで、ペーパーブラとショーツのまま。

その状態で立ってもらって、比較のために撮影する。

協力をお願いしたお客様は快く撮らせてくださいました。

でも実はずっと私の中でその時間は、ワクワクするものではなく
「ごめんなさい」という気持ちがモヤモヤしていたんです。

 

 

もうひとつ、正直に言うと、

「ビフォーアフターの写真は誰のためなのだろう」

と考えるようになりました。

 

お客様のため、と言えばそうかもしれない。

変化を目で見て実感していただける。

 

でも本当のところ、

あの写真は「私の施術はこれだけ変わりますよ」という

こちら側の証明のために使っている部分が大きいのではないか。

 

そう感じてから、撮るのが苦痛になりました。

 

わたしが施術をして「ああ、よかったな」と思う瞬間は、

写真には写らないところにあります。

 

お客様に施術を受けて感じてもらいたいことも
細くなったとか、小顔になったとか

そういう表面の変化だけではなくて

もっと言葉にしにくい、でも確かにある、とても感覚的なもの。
 

自然に視線が上がる美しい姿勢。

来られたときとまるで違う目のきらめき。

いらないものが削ぎ落とされた人の凛とした空気。

それら全部は写真にはうつりません。

 

 

ビフォーアフターが見せてくれるのは「変化」です。
それはわかりやすいし、価値がある。

でもわたしがお客様に届けたいのは、
変化の手前にあるもの、
「自分の体が丁寧に扱われている」という感覚のほうだと思っています。
 

誰かに体のすみずみまで触れてもらう。
自分では気づけなかった硬さやこわばりを
「ここ、頑張ってましたね」と伝えてもらう。

それだけで、ずっと後回しにしてきた自分の体を、
「大事にされた」と感じる方がいます。
 

見た目が変わることは結果として起きます。
でもそれを「主目的」にはしません。
見た目を変えることだけなら、マシンや美容医療の方が何倍も効果があります。


じゃあ私たちセラピストは何ができるのか。
それは「触れる」ことでしか届かないこと。

 

マシンは正確です。美容医療は速い。

でも、どちらも「体に何かをする」行為であって、

「体と対話する」行為ではない。

 

私が手で触れるとき、そこには一方通行ではないやりとりが生まれます。

硬いところがあれば手が止まる。

ゆるんだ瞬間に圧が変わる。

呼吸が深くなれば、それに合わせてリズムが変わる。

 

お客様の体が発しているものを受け取りながら、次の一手を決めている。

これは設計であると同時に、即興でもある。

これまで培った手の記憶が、その場で最適な答えを出していく。

 

 

そしてもうひとつ、触れることでしか起きないことがあります。

 

誰かに丁寧に触れられると、体は「自分」を思い出します。

ずっと頭で考えて、誰かのために、自分を置き去りにして走ってきた人があまりにも多い。

 

自分の体に意識が戻る。

それだけのことなのに、涙が出る方がいる。

呼吸が急に深くなる方がいる。

 

施術のあと「なんか、軽い」とお客様が言われるとき、

その「軽い」は体重の話ではなく、

ずっと気づかずに握りしめていた何かを手放した軽さなのだと思います。

 

ビフォーアフターの写真は、体の外側の変化を記録するものです。

でも、わたしの施術で起きていることの多くは、体の内側で起きている。

 

だから写真には写らない。写らないけれど、体はちゃんと覚えています。

 

翌朝の目覚め方が違う。階段の昇り方が違う。

鏡を見たときの自分への目線が違う。

 

それを言葉では「なんか違う」としか言えない。

でもその「なんか違う」の中に、全部入っていると私は感じています。

そしてそれを届けたくてこの仕事をしているんです。

 

 

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