以前から増田さんにお願いしていた水指ができました。

増田さんは吹きガラスの作家さんです。
通常はウィスキーグラスなんかを創っておられます。
今回はこの吹きガラスで水指をオーダーしたわけです。
それがこちら。





増田さんは型などを使わずに、宙吹きという方法で吹き上げます。
それをヤスリで研磨して成形するわけです。
この技法で大きな水指を制作するわけですから、
かなり大変な作業の連続だったそうです。
何度も試行錯誤を繰り返して、ようやく完成に至ったとのことでした。

私としては、大満足の水指です。
さっそく夏の設えを考えてみました。



水指は先日、個展で求めた尾花さんの陶板に置いてみました。
土器に近い焼きと、釉薬が面白い作品です。



掛軸は以前に紙作家さんから求めた紙を自分で軸にしたものです。
作家さんの名前を失念してしまい残念ですが、
流木を付けて掛軸風にしてみました。



花はワイルドに行こうということで、
鉢植えのギボシを籠の上に置いちゃいました。
この籠はベトナム北部のサンチー族の家で使ったいたものを、
お願いして頂いたものです。



こうなったら、さらにワイルドなものを入れ込んでしまえ
ってなわけで、蓋置を発掘品にしてみました。
紀元前3500年から1800年にかけて、エクアドルの海岸部で
栄えたと言われるバルディビア文化の磨研土器です。



とは言え、やり過ぎはよくありません。
茶碗は夏らしく香港でもとめた青花磁器にしました。
清末から民国期に中国で作られたものです。



かなりイレギュラーな設えになっちゃいましたが、
いろいろなものを取り合わせて遊べるのが、
茶の湯のいいところです。

増田さんの水指のおかげで、楽しむことができました。