本日、小雨の中、軽トラを改造した茶台で野点を行いました。
いつもの和菓子の会のメンバー+αでワイワイと楽しみました。

和菓子の会の名称が橘樹の会となったので、
橘にゆかりのある土地で野点となりました。

橘樹の会の由来は、日本書紀や古事記からとっています。
日本書紀には垂仁天皇の臣下であった田道間守(タジマモリ)が、
天皇の命を受けて常世の国に赴き、非時香菓(トキジクノカグノコノミ)を
10年かかって持ち帰った話があります。
非時香菓は「永遠の香りのよい果実」という意味でしょうか。
で、この香りのよい果実が橘でした。

かつては菓とは果物だったんですね。
それで、日本の文献上「菓」の初出だろうということで、
和菓子の会の名前を橘樹の会としました。

今日の野点は、もちろん、奈良にある垂仁天皇陵前で行いました。
この天皇陵の中には小島があり、それが田道間守の墓とされています。

奈良県の橘プロジェクトのご好意で、
垂仁天皇陵前の畑の空き地を貸して頂きました。

まずは、奈良町で求めたお弁当。
店舗を持たず、予約のみでお弁当を作っておられるそうです。

$器な生活

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どの料理も手が込んでいておいしかったのですが、
個人的には土筆のおひたしが最高でした。

続いて、橘樹の会のメイン、和菓子です。
橘ということで、柑橘系の和菓子です。

こちらは、長州屋光圀の「夏みかん丸漬」
夏みかんの中に白あんがつまっています。

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お次が、大分県の「甘露柚練」
柚のジャムのような感じです。

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お菓子を頂くと、いよいよお茶です。
Tさんが作り上げた軽トラ茶台。
釜を吊るし、ちゃんと畳も敷いてあります。

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Tさん直々にお茶を点てて頂きました。

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もちろん、垂仁天皇と田道間守にもお供えです。

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手前に小さく盛り上がった薄緑の部分が田道間守の墓です。
その後ろの鬱蒼と木が生い茂っている箇所が垂仁天皇陵です。

あいにくの天気でしたが、古代に思いを馳せ、
野点をするのはとても楽しい経験でした。