Poupee De Cire, Poupee De Son | Have a cup of tea

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主に英国に関する出来事を記録しています

新年のある日、10年前の2008年にパリで観た人生3度目のTDCのコンサートの写真を保存用メディアから掘り出して久々に見ていたら、その数日後だったか、このタイトルのシャンソンを歌っていたフランスの歌手の方の訃報をニュースで知った。この曲の邦題は『夢見るシャンソン人形』。

 

その10年前のパリ公演は、2006年にロンドンのSomerset Houseで観たライブが良かったので、同じようなコンサートを期待していったら、セットリストが見事にニール・ハノンのフランス愛を反映させたナンバーで、この『夢見るシャンソン人形』や『恋は水色』などのシャンソンを歌っていたのを思い出した(その時のブログのリンク)。このコンサートでは一緒に行った友達のおかげで、人生で最もステージに近い場所でニールの歌が聴けた(遠慮がちな私はすでにいっぱいだったステージ近くに行くのを躊躇したが、彼女がもっと前に行こうと人をかき分けて進んでくれた覚えが・・)。そして持っていたデジカメで撮影したのが下の写真(フラッシュをたけないので薄暗いが・・)。

 

(ニール・ハノン, Neil Hannon @Paris Cite de la Musique, Sep 23, 2008 - Photo taken by cuckoo0605)

 

このコンサートの後日、パリに住むフランス人の友人に会う機会があり、彼女はTDCは知らないものの、どんな歌を歌ったの?と聞いてきたので、私は『夢見るシャンソン人形』と覚えていたこのタイトルを英語で「Dreaming chanson doll.. 」などと言ってみたが伝わらなくて、出だしのメロディを鼻歌で歌ってみたら、「ああ、プペ・ド・シー、プペ・ド・ソン?」と本場フランス語ネイティブの発音でタイトルを教えてくれたのだった。なんだかかわいらしい響きだった。Poupeeはdollという意味だと教えてくれて、プペ・・・ああ、パペットか!と理解した。

 

そのフランス人の友人とはもう8年くらい連絡をとっていないが、なぜか、今年の新年早々に彼女のメールアドレスから1通のメールが届いた。しかし、文章の内容からスパムメールのようだった。彼女はいわゆるLudditeのような方で、10年前に会った時も、自宅ではインターネットなども使わず、唯一教えてくれたメールアドレスも会社のものだったし、自宅の固定電話だけで携帯電話を持っていなかった。そもそも出会ったのは20数年前、イギリスの海辺の語学学校でたまたま同じクラスになり、彼女は仕事休みのバカンスがてら英語の勉強をしに来ていた。小津作品などの日本映画が好きだということで、こちらもフランス語やフランス映画が好きだったので、話すようになった覚えが・・。その時は、彼女がパリに帰った後に、クラスメイトと一緒にパリを訪れ再会し、パリの街を一緒に回ってくれた。私はフランス人のお勧めのフランス映画って何だろう?とここぞとばかりに尋ねたら、確か、パトリス・ルコントの『レ・ブロンゼ』がコミカルで面白くて好きだと教えてくれて、帰国後に入手して観たり、BSで放送していた小津作品を何作か観たりした。その数年後、再びパリで会ったときはまだ英語での会話がスムーズにできたのだが、その約5年後、すなわち、この2008年のTDCのコンサートの時は、彼女の英語での会話がちょっとおぼつかなくなっていて、私は昔勉強したフランス語をなんとか思い出して英語と片言のフランス語でコミュニケーションしたのだった。この10年イギリスに行くものの、スケジュールに余裕がなくてついでにパリへ・・と足が向かなかったけれども、新年からのフランス絡みの思い出や出来事で、久々にパリに行ってみたい好奇心もちょっとわいてきたかも・・?手紙を出してみるのもいいかもしれないと思ったが、引っ越している可能性もある。当時彼女が住んでいたアパートは6-7階建ての最上階で(エレベーターなし、階段のみ)、お部屋の窓からパリの街並みや建物の屋根が見えたのを覚えている。今でもそこに住んでいるのだろうか・・・。