絵画鑑賞 at Royal Academy of Arts in London | Have a cup of tea

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Vilhelm Hammershoi - "The Poetry of Silence" at Royal Academy of Arts in London - 25 July, 2008



Royal Academy of Artsで現在開催されている、デンマークの画家 Vilhelm Hammershoi (1864-1916) の絵画展を観た。


初めて聞いた画家の名前だったが、エキシビションのパンフレットには、「このHammershoiの英国での初めての回顧展は、忘れ去られてしまうにはふさわしくないこの画家を再発見する唯一のチャンスである」と書かれている。

また展示作品は、欧州、米国、および日本の美術館および個人所蔵品から選ばれ展示されているという。


展示作品は、主に室内と女性の後姿を描いた作品が多かった。それらは、この画家の特徴であるらしいが、どの絵も主に使われている色は灰色、ベージュ、白、黒、濃茶、ブルーといった寒色系で、エキシビションのパンフレットの色のとおり、グレイの世界という印象だ。また、室内の絵ほかに、風景画やロンドンの通りを描いたものもあった。


ある展示室には、室内を様々な方向から描いたと思われる絵のみが展示されており、それらを順を追って観ていくと、まるで、画家が描いた部屋にいるかのような感じがした。暗い室内に窓から差し込む薄日のやわらかい光が巧みに描写され、また、開いたドアや壁のレリーフの影、濃茶のテーブルに反映する光、テーブルクロスの皺部分の影などが繊細に描かれ、つい長い時間、見入ってしまった。


グレイの世界でも、それらの絵から感じられたのは、冷たさではなく、落ち着きと静けさ、そして暖かみである。室内に描かれる薄日の光と影のコントラストは、北欧という白夜の国独特の感性から生み出されたものかと想像してみた。