男女の会話61
「マンさんをプロデュース」

※2022年9月の作品リニューアル



男:こんばんは。男です。
女:こんばんは。女らしい女です。
男:女らしいんか?
女:もしかしたら女らしいよ?の女らしいです。
男:疑わしい方のやつかい。
女:いや~しかしマンさん。
男:急に話を切るなよ。なんや?
女:これからあたしはマンさんをプロデュースしてあげましょうか?
男:オレを?なんのために?
女:マンさんの魅力を世の中の人に…
男:キミな。笑わしたらあかんで。なんでオレに魅力があると思ってんねん?
女:いや、無いかも知れまへんけど、あるかも知れまへんやん?STAP細胞なみに。
男:めっちゃ無さそうやんけ。
女:とりあえず、マンさんのグラビアを世界に発信しましょう。
男:マジで言うてるん?誰がオレのグラビアを見たいと思うねん?
女:これからの時代は変わってきます。変わった人も増えてます。マンさんのグラビア、または大人の週刊誌の袋とじ企画を発信してください。お願いします。
男:なんでオレを大人の週刊誌の袋とじにすんねん…。意味わからん。キミ、一体なにを企んでんねん?
女:とりあえずそのグラビアでマンさんの“男気”をこれでもかと見せつけるんです。ギリギリのとこまで。
男:ギリギリの“男気”ってなんやねん、気持ち悪いな。無理無理。そんなん必要ないから。
女:あります。STAP細胞なみに。
男:やっぱり無さそうやんけ。
女:もっと説明しますと、グラビアの目的はマンさんとゆー人類の男代表の最低限のイメージ作りですわ。
男:なんでオレが人類の男代表やねん?どっからそんな発想が出てくんねん?
女:人類の敵の要素も含ませようかと。
男:オレは地球征服を企む宇宙人なんか?
女:女子高生の制服を征服しようとする宇宙人も今思いつきました。
男:やめろって。そんな趣味ないから。
女:じゃOLの制服とか?それともヤクルトのネ~ちゃんの制服?婦人警官?あ、老舗旅館の女将さんの和服なんて好きでっしゃろ?
男:なに1人で盛り上がっとんねん。
女:ちょっと脱線しましたけど、マンさんを人類の男のイメージにしますねん。
男:イメージねぇ…なんだかなぁ。
女:今のマンさんって、あたしよりイメージがないでしょ?だからマンさんのイメージングをメイキングしましょうよ。
男:無駄に横文字ばっかり並べんなよ。
女:取りあえず、あたしにマンさんの写真見せてください。
男:なんやいきなり。オレの写真って。そんなん見せたないわ。
女:昔のやなくてええんです。今のんを見せてください。
男:昔のはええってかい。ってか、今のも見せられるかい。
女:顔は見せんでもよろしい。
男:顔はええんかい。ってことは、体だけ?そんな写真ないぞ?
女:昔の写真ならあるんでっか?
男:昔もないて。なんで体だけの写真撮んねん。ファッションとかコーデ、スタイル自慢やあるまいし。
女:それはちょっときしょいでんな。
男:ハッキリゆーなよ。
女:そないキバった写真やなくて、よりリアルな写真ですよ。
男:いやいや。オレは基本、リアルは出さへんつもりにしてるんやけど。
女:えー?って事はここでもリアルはお出しになってないと?
男:お出しになってへんで。
女:お出しになってないだけで、リアルあるでしょ。STAP細胞なみに。
男:それは世間では“ない”って認識やんけ。
女:『小保方マンさん』って呼ばせてもらってよろしい?
男:呼ぶなや。
女:マンさんも泣きながら「リアルはあります!」ってゆーてください。
男:それを泣きながら言わなあかん意味が分からん。
女:意味が分からんくっても価値はありますでしょ?STAP細胞なみに。
男:ないから。いちいちSTAP細胞なみにって言わんとってくれるか?
女:そしたらマンさん。マンさんのその短い指の姿だけでも。
男:短いとかほっとけや。なんでいちいちそんなんを見せなあかんねんて。
女:言いましたやん。プロデュースですよ。ほんであたしはプロダンサーです。
男:そこは普通プロデューサーやろ?なんでダンサーになっとんねん?
女:じゃあ……こうしましょう。
男:なんや?
女:マンさん、ブログを開設してください。
男:オレが?ブログを?いや無理やて。
女:なんでですのん?
男:だってオレ、ブログでなにを発信するん?おれには発信するもんなんてないぞ?
女:発射も?
男:なにを発射すんねんて。やめろって。誤解されるから。
女:なにをって、スペ…スぺ…なんやったっけ?
男:やめろって。それ以上ゆーな。
女:スペシウム光線を発射しますねん。マンさんが。
男:ウルトラマンか!!
女:ウルトラマンさんです。
男:どんなんやねん?さっきからおちょくっとんか?
女:おちょくってるのはさっきからやなくて、ずっと前からです。
男:余計あかんがな。とにかくブログなんて無理。
女:で、マンさんのブログの名前、考えました。
男:なに勝手に考えとんねん?オレは開設するなんてゆーてへんやろ。
女:開設はあとでもよろしいですやん?
男:なんやねんそれ?順番が逆やないか。
女:世の中、順番が逆な事だらけですやん。逆でも結果は一緒ってのも多いですけど。
男:そうか?
女:よくあるのができちゃった婚とかね。
男:よくあるとかゆーな。そういう言葉を間単に出すなって。
女:あと、お夕飯は夫の好きなハンバーグにしよかってゆーてたのについ忘れてて肉じゃが作ってもうて、あ、しまったって思ったけど夫が帰ってきてから言えばええかと思ってたら、帰ってきた夫になんで肉じゃがなん?ハンバーグにするってゆーてたやんって言われて、もう作ってもうたから帰ってきたら言おうと思ってたってゆーたら夫にそれ順番が逆やんってツッコまれて…
男:なんの話をしとんねん?今それ関係ないやろ?
女:とにかく、マンさんのブログのタイトル考えました。ゆーてええでっか?
男:聞くだけやからええけどさ。
女:名付けて『マンさんの変なアングル』どう?
男:なんかどっかで聞いたことあるタイトルのような気が…。気のせいかな?
女:気のせいでしょ。
男:しかし…変なアングル…。アングルってなんなん?ほんでなんで変なん?
女:うーん…質問が多い~( *´艸`)
男:嬉しいんかい。
女:世の中のすべての出来事や物事をただぼんやり見聞きするだけやなくて、あえて別のアングルから突っついてみるんです。
男:突っつくん?
女:そう。得意でしょ?
男:得意ってなんやねん?
女:突っつくだけじゃ物足りんのでしたら、舐めてみてもええんちゃいますかね。
男:ちょっと待て。世の中のすべての出来事や物事を、あえて別のアングルから舐めてみるって…余計に意味が分からんようになったぞ。
女:例えですがな。とにかく別のアングルから色々やってみるって事です。
男:普通は例えって分かりやすくするもんやけど、キミの例えは分かりにくくなるよな、いつも。
女:その方がマンさんが喜ぶと思いまして。
男:喜んだことないと思う。困惑しかしてへんと思う。
女:それは思いがけない返答ですわ。
男:やかましいわ。
女:なかなか決まらなさそうなんで、ここは強引に決めさせていただきます。
男:なかなかって、決まるわけなかろうに。
女:『ウルトラマンさんのスペシウム光線を変なアングルから発射するブログ』
男:やめてくれー!!色んな意味で嫌やー!!
女:問題はタイトルやなくて、ブログの中身ですねん。
男:中身なんて考えんでもええやろ。オレはブログすらやる気ないんやから。
女:いや、ブログは中身が大切なんです。魚と一緒です。
男:魚?
女:常に新鮮やからこそ美味しい。生はもちろん、似ても焼いても美味しいんです。
男:食い物かよ。
女:たまに表面だけ軽く炙ってもええですよね。香ばしくて。藁で焼くのが理想ですけど、藁を用意するのが大変ならガスバーナーですね。草焼きバーナーちょろ焼きくんはちょっとデカすぎるんで、もうちょっとコンパクトなバーナーでええでしょう。でも藁で焼いた方がビジュアルは最高。外国人観光客も興味津々でガン見してSNSのアップするための撮影も忘れるほどの……
男:待て待て待て。なんの話をしてんの?キミ、頭大丈夫か?
女:初心に戻りましょう。目的はマンさんのプロデュース。あたしはそのプロダンサー。ブログは新鮮な内容が大切。あとは……たまには食レポとかお出かけレポとかも入れといた方が風味が変わって飽きひんかもですね。
男:あかん、やっぱりオレはキミについて行かれへんわ。
女:マンさんは突くのが得意ですやん。
男:そんなんゆーてへんから。あかんあかん、もう撤収や。
女:もう?まだまだこれから説明せなあきまへんのに。
男:じゃそれはまた今度な。今日は終わり。キミの暴走が激しいから。
女:爆走ってゆーて欲しかったな。
男:やかましいわ。
女:じゃ今日の締めくくりは、マンさんのブログの袋とじ企画は次回に持ち越しって事で。
男:袋とじは却下。じゃまたな(。・ω・)ノ゙
女:えー却下か~💦はいはい、ほなね~♪


終わり