男女の会話58

「歩きスンマホやめようね」

男:こんばんは。男です。
女:こんばんは。今夜は女です。
男:いつもは男やったんかい?
女:男やと思ってはったんでっか( ̄▽ ̄;)
男:え…あ、いや、たまーに…ほんの一瞬とかな^^;
女:まぁどっちゃでもええんですけどね。
男:ええんかい。
女:ちなみに朝からお昼にかけて女、のち一時的に激しく男。夕方からゆっくり女になるでしょう。
男:天気予報か。
女:にわか女もありまっせ。
男:にわかな女ってどんなんやねん?
女:どんなんでしょうね?創造もできまへんわ。
男:創造しとるがな。オレは想像できん。
女:それと、一時的に激しく男になるのは予想が難しく、一般的には『ゲリラ豪男』と呼ばれております。
男:怖いっちゅーねん。どっちかに寄せてくれ。
女:寄せて上げて欲しいんでっか?
男:そっちはせんでええ。
女:今夜のために、お風呂上がりにしっかりヒゲ剃っておきましたで。
男:はいはい、ありがとな。
女:ワキとかあっち系は寝る前に。
男:風呂でやっとけや。
女:ところでマンさん。
男:なんや?
女:スンマホの話ですねんけど。
男:……スンマホ……?スマホやなくて?
女:そう、スンマホです。スマホの事ですけど。
男:やっぱりスマホなんかい!なんやねん、その訛りっけの多い発音は、
女:スンマホの話、してもよろしい(ㅎ.ㅎ )?
男:あー…まぁもちろんええけど…どんな話かな…?
女:当然ですがマンさんもスンマホ、持ってはりますよね?
男:スマホな?うーんと、持ってたかなぁ?
女:なんでそない曖昧なんでっか?今どきイケてない人でもスンマホぐらい持ってるでしょ。
男:スマホ持ってるのにイケてるイケてないは関係ないやろ。
女:持ってはりますよね?
男:ん~まぁ持ってるには持ってる。あんまり使ってないけど。
女:なんですと?今どきのビジネスマンってそんなスンマホ使ってはりまへんのん?
男:仕事では使ってるけど。普段はそんなに…。
女:あたしが話したかったのは歩きスンマホの話ですねん。
男:このまま訛り続けるつもりなんか。めっちゃ聞き心地悪いな、スンマホって。
女:慣れれば大丈夫。
男:なんで慣れなあかんねん?
女:流行語大賞狙ってますねん☝️
男:流行るかいな、スンマホなんて。
女:分かりまへんで?人間のくちコミを甘く見てたら蟻がたかりまっせ。
男:そら蟻は甘いものにもたかるけども。いや、それとは甘いの意味が違うやろ。
女:あたしはきっと流行ると思ってます。いや、流行らせます!!
男:すんげー意気込みなんはええんやけど、そんな事ゆーてる今のキミはソファーの上で寝そべって鼻ほじりながら意気込んどるんやろ?
女:惜しい!脇の下にはカエルのぬいぐるみがあります🐸
男:どーでもええがなそれは。やっぱり寝そべっとるんやん。ほんでなんでぬいぐるみが脇の下やねん。
女:あきまへんか?股の下より健全でしょ。
男:………確かに。
女:ほんでスンマホの話ですねんけどね。
男:ああ、えっと…スマホな。はいはい。
女:マンさん……………もしかして…………(ㅎ.ㅎ )
男:え?……な、なに?……もしかして?……
女:歩きスンマホしてまへん?
男:歩きスンマホ?…いや、歩きスマホ?えー、今?
女:普段です。今も含めて。
男:あー、なに言い出すんか思ったら、歩きスマホってか?
女:歩きスンマホです。マンさん、してます?
男:まぁよくやってるかな。特に仕事中に移動してる時なんて忙しいから。
女:マンさん、忙しいゆーてもクソまで付いてまへんでしょ?
男:クソ忙しい時もあるで。いやクソは付けてへんけど。いや言葉には付いてるけど。なんかややこしいな。
女:クソ付けるのは言葉でもズボンでもパンツでも好きなとこでええですけど。問題はクソを付ける付けへんじゃないんです。
男:付けるかい!!
女:マンさん、歩きスマホは絶対にあきまへん。今すぐやめなはれ。
男:今すぐ?
女:女遊びはまだ先でもええですから。
男:女遊びなんでしてへんちゅーに。
女:酒もタバコもギャンブルもオレオレ詐欺もやめるのはあとで構いまへん。
男:いやオレオレ詐欺はすぐやめなあかんなやろ。……ってかオレはオレオレ詐欺なんてやってへんから。
女:あたしあたしもあきまへん。
男:それキミやがな。
女:歩きスンマホ、やめましょうね☝️
男:どうしたん?急にそんな話を持ち出してきて。
女:実は先日仕事中にこんなのを観てまして。
男:ん?なになに?

 

 


女:どうでっか?めっちゃ恐いでしょ?
男:うーん、これ観てると確かに歩きスマホがどんだけ危険かがよう分かるな。ってかキミ、仕事中にこんな動画観てたんか?
女:いや、いっつも観てるわけやないですよ?いつもはエロ動画の方が多いです。
男:観るなよ。ほんで仕事中に観るな。
女:仕事の合い間ならよろしい?
男:会社では観るな。
女:なるほど。じゃ通勤電車で吊革にブラ下がりながら観たらよろしい?
男:やめとけって。公共の場でも観るなって。
女:公衆トイレでも?カフェでも?カラオケでも?
男:キミはどんなとこでもエロ動画観たいんか?それはもはや病気やぞ?
女:観んかったら病気になりそうなんで。
男:それが病気やゆーとんねん。
女:分かりました。家におる時にガッツリ観ます。
男:ガッツリって…まぁええ。ほんでなんの話やったっけ?
女:歩きスンマホでエロ動画観たらあかんって話です。
男:ああ、そうそう…って、歩きスマホ自体あかんのちゃうかったっけ?
女:そーでした。あやうくマンさんのペースに巻き込まれるとこでした💦
男:それはこっちのセリフや。毎回ここの会話でキミのペースに巻き込まれとるわ。
女:ツイスターゲームみたいで楽しいですやん。
男:全然ちゃうし!!ほんでキミとツイスターゲームなんてやりたくいないから。
女:ヨガマットの上の方がええって言いたげな口してますね。
男:口見えてへんのになにゆーとるか。
女:巻き込まれると言えば…
男:今度はなんや?
女:昔昔あるところに、とってもキューティーでハニーなちゃんねーがおりました。
男:いきなりなんやねん。付いていくのに必死やねんけど。
女:そのちゃんねーって、ズバリあたしの事ですねんけどね?
男:そやろな。ほんで?
女:そのキューティーでハニーなちゃんねーがとある機械を操作しておりました。
男:機械?ほんで?
女:キューティーでハニーな……めんどくさいのでキューティーハニーでよろしい?
男:それは許さん。
女:ちゃんねーが操作していた機械は、とある物を混錬する機械でした。
男:混錬機やな。
女:そそ。ちなみに婚礼適齢期でしたけどね。
男:そんな情報要らんて。
女:混錬機械のフタを開けて混錬棒を掃除していたちゃんねーは、掃除しながらつい混錬スイッチを押してしまいました。
男:え?マジかい!?
女:急に回転を始めた混錬棒に指を巻き込まれてしまったちゃんねー。
男:どうなったん?
女:ちゃんねーは冷静に混錬スイッチを切って回転を止めましたが、指は挟まれたまま。
男:ヤバイやん。はよ指を抜かな。
女:その混錬棒を片方の手で動かそうとしましたが、混錬棒はぴくりんともしません。
男:そこは普通“びくとも”やろ。
女:あやうしちゃんねー。一体どうなってしまうのか!?つづく…。
男:つづかすな。今結末までやれや。
女:やれやとゆー命令口調。これはもはやパワハラのセメントですやん。
男:パワーハラスメントって言えや。いや、パワハラちゃうから。
女:困っているちゃんねーの元に男が現れました。
男:男?えーっと、そこはどこ?
女:そことは?
男:キミが混錬機に指を挟まれたその場所よ。
女:あたしの家ですがな。
男:家で混錬機…。なんか料理してたんか?
女:そこはご想像にお任せコースです。
男:う……そ、そのセリフ…つい最近どっかで聞いたぞ?
女:なんですって?
男:いや、なんでもない。想像に任せるんやな?じゃ料理やな。で、そこへ男が現れた。旦那か?
女:さぁ?とにかく男です。
男:なにがさぁ?やねん。あ、キミは独身やもんな。いや、過去には結婚してたかも?あれ?どうやったっけ?
女:さっきからなにをゆーてますのん?このちゃんねーがあたしやとは限りまへんでしょ?
男:いや、最初にキミ、あたしのことやってゆーてたがな。
女:ゆーてました?じゃあたしです(笑)
男:自分でゆーといて忘れたんかよ。
女:とにかくその男の正体は置いといて、その男が行動するわけです。
男:行動?キミを助けるんやろ?
女:先言いますか…おもんないですね。ネタバレバレのバレンタインですやん。
男:バレンタインはとっくに過ぎたから。
女:確かにその男がちゃんねーを助けました。あ~あ、終わってまいましたがな。
男:終わったな。で、その男はどうやってキミを助けたん?
女:ツイスターゲームしながら助けました。
男:ツイスターゲーム?なにそれ?どうやって?
女:冗談です。
男:冗談やめろや。はよ教えろや。
女:またパワーセメントですね。
男:パワーハラスメントやって。いやちゃうし!!
女:その男は、機械の一部を分解して配線を確認し、逆につなぎ直しました。そうする事でスイッチを入れると混錬棒が逆回転し、ちゃんねーの指が解放されたってわけです。
男:おーなるほど。すごいなその男。機械に詳しいんやな?
女:詳しいんかどうかよう分かりまへんけど、命の恩人である事は間違いないですな。
男:命ってほどやないやろ。せいぜい指だけやん。ところでキミのその指、大丈夫やったんか?
女:皮膚が赤くなっただけで無事でした。お陰で結婚指輪もちゃんとハメられそうです。
男:挟まれたのは左手やったんか。って、結婚指輪してたん?キミ、やっぱり結婚してたんか?
女:さっきからなにゆーてますのん?結婚指輪もちゃんとハメられそうなほど無事やったって事です。
男:紛らわしい例えすんなよ。
女:それがおもろいんですけどね。
男:面白がってんのか?嫌な性格しとんな。で…その男の正体は?
女:そこまでは言えまへんて。個人情報ですから。
男:個人が特定できひんかったらええやん。
女:少なくともマンさんではない。
男:当たり前やろ!!そこまで隠すって、怪しいよな。
女:なにが怪しいんでっか?ただ言う必要がないだけですがな。
男:うむ。そうか。分かった。だけどなんでこんな話をしたん?
女:いや、思い出しただけです(笑)
男:そんだけなんかい。なんかどっと疲れたわ。そろそろ撤収するか。
女:そうですねぇ。とにかく歩きスンマホと混錬機の扱いには注意が必要です。
男:強引にまとめやがったな。歩きスマホは確かに気を付けなあかんと思った。ありがとう。
女:分かればよろしい。
男:腹立つな…。ちなみにキミは歩きスマホしてへんやろな?
女:いや~あたしのニックネームは『歩きスマ子』ですねん。
男:キミってやつは………( ̄▽ ̄;) じゃ、またな。
女:マンさんお疲れ。ほなね~♪

終わり