男女の会話51

「セレブパーティーと新年会」

男:こんばんは。男です。
女:こんばんは。女です。そして先日は大盛り上がりでした。
男:え?なにが?
女:この『男女の会話』の50回記念パーティーですがな。
男:そんなパーティーやってたん?いつ?どこで?オレ知らんぞ?
女:そら知らんでしょ。教えてまへんから。
男:教えろよ。なんでオレに教えてくれへんねん?
女:なんでって、いくら世界中のセレブ達が集まる超豪華なパーティーゆーても、立食でっせ?
男:立食パーティーでもええがな。呼んでくれよ。
女:参加費めっちゃ高いでっせ?
男:そうなん?いくら?
女:一人300円です。
男:遠足のおやつ代か。どこが高いねん。
女:正直ゆーてあたしは痛い(>_<)
男:どんだけ金持ってへんねん、キミ。
女:あとはですね…女性専用車両ですねん。
男:はぁ?それって電車でパーティーしたんか?
女:いや、女性しか参加できひんパーティーって意味です。
男:だったらそう言えや。専用車両っておかしいやろ。
女:まぁそんな理由があって、マンさんには言わんかったんです。
男:うーん、それならわかるけど。でもこの会話の記念パーティーなんやったら、一言教えてくれてもええやん。オレも関わってるんやし。
女:あたしもゆーとこかなって思ったんですけど…もしマンさんがどうしてもこのパーティーに出たいっていつものワガママ言い出したら面倒でしょ?
男:いつものワガママって。オレいっつもワガママゆーてるか?
女:もしもそんなワガママ言われたら、マンさんの女装の手助けせなあきまへんやん?
男:なんでオレが女装してまでそのパーティーに出たがんねん。
女:いや、マンさんの場合パーティーに出たいんやなくて、女装したいんちゃうかなと思いまして。
男:勝手な思い込みやな、それ。オレにはそんな趣味ないから。
女:でも教えてくれって。
男:女装したいから教えてくれってゆーてるんちゃうねん。そんなパーティーやるんやったらなんで教えてくれんかったんやって話。
女:まぁ気持ちは分かります。でも女性ってだけやなくて、セレブ限定ってのも参加条件でして。
男:セレブ…キミはセレブなん?
女:あたしは昔っからセレブの中のセレブですがな。
男:そうなん?いつから?
女:つい最近から。2024年からかな?
男:ほんまつい最近やな。さっきは昔っからってゆーてたけど。
女:言いたかっただけです。
男:で、そのパーティーに出席したセレブってどんな人たちなん?
女:アンミカです。
男:マジか。
女:言い直します。よりによってアンミカです。
男:ひどい言い直しやな、それ。ほんまにアンミカが来たん?
女:正確にゆーと、アンミカにそっくりなセレブです。
男:誰やそれ?アンミカではないんか?
女:さすがにそれは…。
男:言いにくそうにすなすな。
女:ちなみにあたしはその人の事を『どんミカ』って呼んでます。
男:やめとけやめとけ!マジでやめとけ。
女:他に誰が来たんか知りたい?
男:そうやな。世界のセレブって聞いてるからな。ちょっと最初っからセレブと呼べるんかようわからん人が登場したけど。
女:でしょう。でもね、実は…あんまり集まらんかったんです。キャンセルが相次いだもんで。
男:キャンセルが?なんでまた?
女:アンミカにそっくりなどんミカが、自分で周りに出席するって言いふらしたらしいんです。そしたら他の人たちが相次いでキャンセルしてもーたんです。
男:どんミカゆーなって…。
女:別にねぇ、ほんまもんのアンミカやないのに。可哀そうに。
男:まぁアンミカに似てるってだけなんやったら、可哀そうやけども。
女:ちなみにアンミカ似のセレブ…もう面倒臭いんでどんミカでええでしょ?そのどんミカは小舟に乗って横須賀港に来たんで、あたしが迎えに行きましたよ。
男:まさか家族で小舟に乗って?待て待て。“どんミカ”もその内容もやめとけ。マジでやめとけよ。炎上するぞ。
女:一応1人で来ましたよ。そしてそこからパーティー会場に連れて行きました。
男:1人やったんか…。あのさ…かなり気になることがあるんやけど。
女:なんでっか?こっそり答えまっせ。
男:こっそりとかゆーな。そのアンミカ似のセレブって、日本人ちゃうんか?
女:日本人ですよ?
男:日本人なん?じゃなんでわざわざ小舟に乗って?
女:そーゆー演出がしたかったってゆーてました。
男:そいつもアホなやつやな。
女:横須賀港に近付いた時に「日本が見えてきた。ほら、あれが日本ニダ」ってゆーてたとかそーじゃないとか。
男:1人で小舟に乗ってたんやったら、そんなセリフ言わんやろ。そーじゃないことを祈るわ。
女:ほんであたしが迎えに行って初めて顔合わせした時に「フィフィ?」って言われちゃいました(笑)
男:キミ、フィフィみたいな顔してんのか?
女:いや、全然似てへんと思います。ただどちらかと言えばエジプシャン系かも知れまへんけど。
男:エジプシャン系…まぁええ。あんまり深く考えんとくわ。
女:そんなこんなでパーティーしました。なかなか楽しかったです。
男:えっと…結局アンミカ似のセレブと…他には?
女:あとは数人だけです。もちろん女性限定ね。女装してたら話は別ですけど。
男:女装してるヤツがおったら恐いよな。ほんでなんか、思ってたよりショボいパーティーやな。世界中のセレブが集まったと思ってたのに。あんまり豪華ではなさそうやな。
女:あたしにとっては豪華です。ちゃんとリッツも出したし。立食だけに。
男:立食のリッツパーティかい。それで豪華になるんかよ。
女:まぁどんミカは喜んでましたけどね。
男:キミはそのアンミカ似のセレブとはどんな関係なん?
女:投資家仲間です。
男:ほぉ…って、ちょい待って。キミは投資家なんか?
女:そーです。
男:いやいやいや、全く知らんかったわ…。マジかよ。
女:教えてなかったから当たり前ですけどね。
男:そのアンミカ似のセレブも投資家?
女:どんミカもそーです。
男:そんなキミたちがパーティー…。一体どんな会話してんの?
女:あの時はもっぱら、日清の株価が暴落して困ったね~って話題でしたわ。
男:日清…キミらは日清の株も買ってたんか?
女:はい。めっちゃ損しましたよ。これぞどんミカ効果ですわ。
男:どんミカゆーなって。
女:ほんであたしはどんミカに「年越し蕎麦食べた?」って聞いたんですよ。
男:年越し蕎麦…。まさか、どん兵衛か?
女:マルちゃんでした。
男:それでもやっぱりカップ麺なんかい!でもそこはどん兵衛にせなあかんやろ。日清の株持ってるんやったら。
女:でしょうね。だからあたしもどんミカも、すぐに日清の株は売りました。かなり損しましたけどね。
男:そら株価が暴落したら大損やろな。大丈夫なんか?
女:まぁあたしにとっては大した事ないですけど。他の株で大儲けしてますから。
男:恐ろしいな、キミって…。ここまで会話してきたけど、結局正体不明やわ。
女:あたしよりもどんミカの方が正体不明でっせ?
男:どんミカはええねんて。正体不明ってゆーても、結局その人はアンミカ似のセレブで投資家仲間なんやろ?
女:関西弁ってのも追加しといてください。
男:それはもう当たり前やろ。あの人に似てるんやったら。
女:だけどそれぐらいしか分かってまへんねんて。あとは一切正体が分かってまへんねん。
男:うーん…分かってなくったって支障ないんちゃうの?
女:今はね。だけどできればこれから先も仲良くやっていきたいと思ってるんですよ。
男:友達として?
女:投資家仲間として。そして同じセレブとして。
男:セレブってのはようわからんけど。
女:これからちょっとずつどんミカの正体を暴いていこうと思ってます。
男:そうなんや。まぁ好きにしてくれ。
女:そう言えばパーティーで思い出しましたけど。
男:なにを?
女:新年会はしまへんのん?
男:新年会?オレらが?
女:他に誰がいますのん?どんミカ?
男:その人はもうええて。オレら2人で新年会?
女:当たり前ですがな。忘年会もやらんかったしね。
男:そう言えばやってないな、忘年会。
女:だから新年会しましょうよ。
男:あのさ、ちょっとあらためてゆーてええか?
女:なになに?ちょっとドキがムネムネしますねんけど…。
男:古いなそれ。昭和の小学生か?
女:あらためてなんなんでっか?
男:新年会ゆーても、オレはキミとは会うたこともないんやけど。
女:あたしもマンさんとは会うた事ないです。
男:そやろ?ほんでお互い顔も知らんよな?
女:知りたいとも思ってまへんけどね。
男:その言い方やめろや。そんな2人やのにどうやって新年会しようと思ってんの?
女:そらもう妄想ですがな。
男:妄想?新年会を妄想ですんのか?
女:そーです。妄想新年会です。
男:キミは妄想とか得意そうやけど、オレは苦手やねんなぁ。
女:そら鍛えなあきまへんで。これから先大変でっせ?
男:すでに大変さは身に染みてるけどな。
女:それに以前、『オフィスで会議』やってましたやん?あれって100%妄想でしたやん。
男:ああ、そう言われればそうやな。
女:あれだけ妄想できたら大したもんでしょ。
男:そうかな。だけど妄想ってめっちゃ疲れるイメージしかないわ。
女:そんなイメージでっか?そら辛いですねぇ。
男:めっちゃ他人事っぽい言い方やな。妄想の新年会より、現実の新年会の方が良くないか?
女:現実…リアルって事でっか?
男:まぁそーゆーことやけども。
女:ちょっとドキがムネムネしますわ。そのあとムカムカするかも。
男:なんでそんなに気持ち悪くなるねん。それは言い過ぎやろ。
女:リアルで新年会……そら危険ですがな。
男:危険?なにが危険なん?
女:だってあたしらって『ザ・チョンガーズ』でっせ?結成してまだ1年足らずのケツの青いデュオですけど。
男:ツッコみたいワードが目白押しやな…くそ。
女:うら若きチョンガーの男女が、いくら新年会やとかゆー名目で2人っきりで会うやなんて…めっさデンジャラスですやん?
男:分かった分かった。そうやな。すまん、オレはそこまで真剣に考えてなかったわ。よう考えたらキミは…曲がりなりにも女やからな。うら若くはないにせよ、曲がりなりにも女や。曲がりなりにもな。
女:なんやマンさん…まるであたしが『まがい物の女』みたいな言い方してません?
男:ゆーてへんし。
女:まぁでも実際に何か危険があるとは、あたしも全然思ってまへんけど、ラインは引いとかんとね。ちなみにあたしのボデーラインは真っすぐです。ズッドォ~ン♪
男:キミのボディラインなんて今関係ないから。じゃあ近いうちに、妄想新年会でもやるか。
女:いいですねぇ。どこでやります?
男:妄想やからどこでもええんちゃうの?
女:そっか。じゃいつものここで。
男:いつものここやな?……って、結局いつもの会話やんけ!!
女:なにゆーてますのん?それがあたしら『ザ・チョンガーズ』の運命ですがな。
男:そんなデュオ…いや、コンビなんて結成した覚えないんやけど。
女:いやいや、そんな弱気になってたらあきまへん。ライバルはあの平尾昌晃と畑中葉子でっせ。
男:えらい古いな。もうちょっと新しいの無いんかよ。
女:いくらでもありますけど、そこはこれから小出しにしていきたいと思ってます。
男:なんやねんそれ。好きにせーや。じゃ、長くなったんで今日はここでお開きやな。
女:あらま、なんかあっさりですね。
男:どこがあっさりやねん。十分濃いやんけ。
女:まぁ確かに濃い方やとは思ってますけど。自覚はしてます。はい。
男:なにがやねん!?まぁええ。じゃ新年会…とゆーよりいつもの会話をまたよろしく。
女:はいはい、こちらこそよろしく。今度はどんミカを紹介しますわ。
男:要らんから。じゃ、またな~。
女:はーい、ほなね~♪

終わり