男女の会話40

「ファイナルアンサー」


男:こんばんは。男です。
女:こんばんは。女です。
男:お?今夜もまともな挨拶やな。
女:まともってゆーより、おもんない挨拶です。
男:挨拶っておもろいとかおもんないとかちゃうやろ。それはどうでもええわ。
女:確かにどうでもええと思います。
男:どう?最近は。
女:最近?あたしの事でっか?
男:ここでオレが聞いてるのって、キミしかおらんから。
女:「キミしかおらんねん…」…ゆーてもらいたいもんですわ。
男:誰にやねん?ほんで今ゆーたがな。たった今。
女:だってそれ、マンさんですやん。
男:あ~、オレやからあかんてか。そらそーやろな。じゃあ誰に言われたいん?
女:ファイナルアンサー?
男:ファイナルアンサー。……って、なんでオレがそう答えなあかんねん?キミはなんなん?
女:あたしは丸くて黒い顔で丸くて半開きのシワシワの目でセクハラっぽい奥様相手の電話相談役のMCです。
男:やっぱりあの人やん。
女:そう、あの人。みのもんたよしのりです。オールでダンシング♪
男:みのもんたやから。ダンシング・オールナイトまで出さんでええから。
女:次は夏女ソニアも出そうかと思ってたとこでしたのに。あ、もう夏は終わりか。秋女オータムでもよろしい?
男:なんやねん?秋女オータムって…。
女:最近のあたしは、すっかり秋の装いですよ。
男:そうなんかい。まだ残暑が厳しいけど、キミはもう秋なんやな?
女:秋ですよ。オータムスタイルです。
男:いちいち横文字かよ。ちなみにキミの言う“秋の装い”ってどういう感じなん?
女:まんまですよ。なんのヒネリもないそのまんまです。ヒネるのは腰だけね♪
男:ヒネリとかようわからんねんけど。そのまんまってのもイマイチわかりにくいよな…。
女:そうでっか。ほんじゃあもっとわかりやすくゆーと、かぼちゃですわ。
男:かぼちゃ?…あのさ。「かぼちゃですわ」の一言だけやったら余計にわかりにくいやん。もうちょっとわかりやすくゆーてや。
女:秋でかぼちゃゆーたらわかると思ったんですけど。
男:秋…かぼちゃ…装い………まさか…
女:いや、みのもんたよしのりちゃいまっせ?
男:わかっとるわ!!
女:そう。まさかのかぼちゃのコスプレです。
男:ハロウィンかい!!
女:いやいや、あたしはハロウィンとかゆー最近の舶来文化なんて興味ないですから。
男:最近っちゅーてももう何年も前から流行ってへんか?
女:そうでっか?よう知りまへんけど。
男:それにそのかぼちゃのコスプレやろ?まんまハロウィンの仮装みたいなイメージやん。
女:コスプレゆーても、かぼちゃの被り物をかぼっちゃってるだけですけどね。
男:かぼちゃってるって…いきなりのクォリティの低いシャレぶちかましとるな。
女:ゆーたら頭がかぼちゃスタイルですね。
男:頭がかぼちゃ?頭だけがかぼちゃなん?キミ、そんな恰好で街歩いてんのか?
女:誰が街を歩くって言いました?家で過ごすんですよ。お芋とか栗とか食べながら。ちょっと屁がいっぱい出そうですけど。
男:屁の話はすんな。
女:えー?💦
男:したいんかい。
女:屁をね。
男:…わかった。話だけなら許可する。ほんで家で過ごすんかい。なら良かったけど。ってか、家で頭がかぼちゃっちゅーのもどうかと思うけど。
女:秋らしいでしょ?
男:そうは思わんけどな。
女:栗の方が良かったでっか?
男:いや、そういう問題ちゃうし。
女:もしかして、松茸が憧れ?
男:なんで憧れんねん。どういう意味やねん。
女:ちなみに今の時期限定で、トイレはかぼちゃの馬車になってます。
男:どんなトイレやねん。落ち着かんな、それ。ほんで、かぼちゃの馬車のトイレってどんなデザインなん?
女:トイレの中がかぼちゃの馬車の中みたいになってますねん。外から見えへんのが残念ですけどね。
男:うーん、想像できんな。
女:想像できるでしょ。かぼちゃの馬車の中でかぼちゃ頭のお姫様が手綱引きながらキバってる光景が。
男:キバってんのかい。しかもかぼちゃ頭のお姫様って。おれには想像できんわ。
女:相変わらず想像力が乏しいでんなぁ。もっと鍛えなはれ。
男:いや、あんまり鍛えてキミみたいになっても困るからさ。
女:困りまへんて。自慢できまっせ。
男:自慢になるかい!
女:とにかくかぼちゃの馬車でキバってお芋を収穫って手筈ですわ。
男:芋を収穫……それ以上言うなよ。
女:マンさん、あたしに規制かけてばっかりでんな。もしかして束縛男でっか?
男:束縛?もし束縛するとしたら彼女にやろ。キミを束縛しても意味あらへんがな。
女:意味ありまへんな。きつく縛れば縛るほど屁が出るだけですから。
男:やっぱり屁かい!キミは屁しか出んのか?……あ、いや、その質問は撤回する。忘れてくれ。
女:「オレの事は忘れてくれ…」…ゆーてもらいたいもんですわ。
男:キミの頭の中はそういう類のシチュエーションばっかりか。
女:だっておもろいですやん。そういう男と女の修羅場みたいなん。
男:どこが修羅場やねん。そこまでの話なんてしてへんがな。
女:もうちょい修羅場を望みます。
男:アホか。趣味悪いぞ。……もしかしてキミ……。
女:はい?
男:あれか?今まで幸せな恋愛しかしてないから、そういった修羅場みたいなんが娯楽に感じるんか?
女:あははははっはははは♪
男:なんやいきなり…急に大声で笑いやがって( ̄▽ ̄;)
女:マンさんもなかなかええ想像できるようになりましたな。立派です。
男:なんや上から目線やな。想像ってか。想像扱いするってことは、事実ではないってことか。
女:正解!
男:みのもんたか。
女:残念!
男:やっぱりみのもんたか。
女:ファイナルアンサー?
男:ファイナルアンサー。……って、またこのくだりかよ。半開きの目でジッと見つめるなよ。
女:かぼちゃ被ったみのもんたよしのりです。または秋女オータムです。
男:なんや屁ばっかりやん。
女:屁の事ゆーてへんし!さっきはゆーてましたけど。
男:ゆーてたんやん。屁から離れろって。
女:いや、マンさんが……
男:ところでキミは、冒頭で秋の装いとかゆーてふざけたジョークばっかりゆーてたけども。
女:ふざけてました。
男:やっぱりかい。実際はどうなん?秋はどんな恰好してんの?
女:あたし?
男:ここでオレが聞いてるのって、キミしかおらんから。
女:「キミしかおらんねん…」…ゆーてもらいたいもんですわ。
男:あのさ、無駄に同じこと繰り返すのやめてくれるか?
女:はいはい、すんまへん。で、あたしの秋の恰好でっか?
男:そう、実際のキミの恰好。
女:長袖のシャツに長ズボン。スカートは履きまへん。サンダルが靴になります。以上。
男:そんだけ?説明がシンプル過ぎるぞ。例えばシャツってどんな素材で何色なん?
女:えー?素材なんて気にした事ないからわかりまへんわ。
男:マジかい。ちょっとは気にしろよ。じゃあ色は?
女:紺とか濃い茶とか黒かな?最近は。緑も好きなんですけど、下手ぶっこくと抹茶みたいに見えてしまってあだ名が『まっちゃん』とかになりそうで……
男:話が脱線しとるぞ。じゃズボンは?
女:短パンちゃいまっせ?
男:わかっとるわ!短パンは夏の装いやろ。秋の装いのズボンや。
女:あたしは夏以外はほぼ黒が多いですね。他は濃紺かインディゴか。ってかマンさん、こんな真面目な話なんてしててもおもろないでしょ?
男:キミはあれか?真面目な話は嫌いなんか?
女:どう思います?
男:ん~…嫌い?
女:ファイナルアンサー?
男:ファイナルアンサー。…って、おい。
女:(´👁ω👁`)
男:その目で見んなや。またみのもんたかよ。もうええて。
女:もしかしてあたしの秋の装いは、“ファイナルアンサー”かも!!(*´▽`*)
男:みのもんたって言えよ。
女:みのもんたよしのりです。
男:もうええて!撤収や、撤収。
女:もう撤収でっか?ファイナルアンサー?(´👁ω👁`)
男:もうええて!!撤収すんぞ、もんた。
女:せめて“みの”付けてくださいよ( ̄▽ ̄;)
男:ええから、ほら撤収。次回は来週かな?
女:明日かもよ?
男:マジか!?早過ぎるやろ?
女:この先の事なんてどうなるかわかりまへん。あたしも明日からまた短パンになるかもしれまへんし。
男:勝手にせー。じゃ、近いうちな!!
女:次は冬ですかね~( *´艸`)ほなね~♪

終わり