エッセイ

「女子親睦会」


こんばんは。RIOです。

昨日、仕事終わりに女子3人だけの親睦会に行ってきました。
特に面白い出来事があったわけじゃありまへんが、一応どんな感じやったんかを簡単にご紹介したいと思います。


参加者は、会社であたしと同じチームの同僚の『真っ黒んぐ』。
年下で社歴では後輩ですが、チームの中では先輩になります。
真っ黒で綺麗なロングヘアーが特徴的。

もう1人は元同じチームだった『お局様』。
年上で社歴でもチームでも先輩でしたが、今年の初めの組織変更で別のチームになってしまいました。
背が低くて堂々としたおばさんですが、若くて痩せて肌が綺麗になって魅力的な顔の造りと体型になれば、きっと魅力的な女性になるでしょう。《ほぼ全滅って事やないか!!》
人の事言えるんかと…(笑)《言えんよな》

予定より少し遅れて仕事を終え、あたしは真っ黒んぐの車に乗せてもらい、とある駅前の繁華街に向かいました。
お局様も自分の車で会社を出ました。
ちなみに外は本降りの雨…。ちょい気が重かったです。

ナ~ハ~の金曜日の夕方やのに、思ってたほど道は混んでなかったように感じました。
と言ってもぼくの馴染みの道ではないので真っ黒んぐに聞いてみたんやけど、やっぱりいつもはもうちょっと混んでると答えてくれました。
なら良かったね~。日頃の行いがいいからだね~。なんてゆーてたら、繁華街に近付く前に混みだした💦
日頃の行い悪いからかな~。とゆーておきました。《それあんただけやろ》

以前、チームのお食事会で真っ黒んぐが使ったとこと同じコインパーキングに車を停め、そこからしばらく歩きました。
幸い雨は小降りになっていました。

とある商業施設の中に目的のカフェがありました。
ぼくは初めてのとこなので名前も覚えておりまへん。
お店の前でお局様が待ってました。以前もこんな光景を見たような…。《見たよな》
ぼくはわざと周りをキョロキョロしながら近付いて行き、お局様に言いました。
「あれ?ハゲ親父は?」
お局様は不思議そうな顔しながら
「え?なに言ってるの?………もしかしてそれって」
「前にもお店の前で2人を見かけたもんで、てっきり(笑)」
「リオさん、そういうの好きね」
と少し引きつった顔で言いました。
そしたら真っ黒んぐが
「席を確保しないと。混んじゃいますよ」
と、ぼくたちのやり取りには目もくれずお店の中に入って行ったので、ぼくもお局様を先に行かせて慌てて中に入りました。

適当な席を見つけて3人で座りました。
店内を見回すと、そんなに広い感じはしないですがガチャガチャと騒がしくもなく、意外と落ち着いた雰囲気でした。
そしてメニューを見ると、充実したドリンクの他にスイーツや軽食もありました。
ぼくは思わず心の中で(うわ!パスタもある!これ見たらお腹空くわ~)と唸っていました。
取りあえず3人ともそれぞれ好きなドリンクを注文し、いろんな話をしました。

ではここから会話形式で…。

リオ:お局様、今日は色々と待たせてすみませんでした。
お局:いえいえ全然。多分会議も少し時間が過ぎるかなと予想してたから、私もそっちの様子を見ながら適当に仕事してたよ。
リオ:ハゲ親父も残ってましたもんね。
お局:それは関係ないから。
黒ん:車はどこに停めたんですか?
お局:すぐそこのパーキングよ。よく利用してるから。
黒ん:そうなんですね。
リオ:このお店はお局様の馴染みのお店ですか?
お局:私?私の馴染みの店はもっと居酒屋みたいな所ばっかりだよ(笑)ここは偶然こないだ見付けただけ。あ、美味しい焼肉屋があるから、涼しくなったらみんなでそこに行かない?
リオ:焼肉屋!いいですね~。もう長い事行ってないです。行きたいなぁ。
黒ん:私も行きたいです。
お局:じゃいつか行こうね(笑)
リオ:お局様はひょっとして、肉食女子ですか?
お局:いきなりなによ?そんなことないと思うけど。
リオ:あ、そう言えば前のお食事会の時に、彼氏がいるって言ってましたよね?
お局:リオさん、覚えてたの?酔っ払って忘れたと思ってたのに。
リオ:あたしは飲んでないですから。酔っ払ってたのはお局様ですよ(笑)
お局:私もそんなに酔ってなかったし。まぁそういう話は今じゃなくてもね。それより…真っ黒んぐさんはどうなの?
黒ん:え?私ですか?急に?
お局:じゃリオさんに聞こうか。
リオ:あたしのなにが知りたいと?
お局:この話の流れでシラを切るの?(笑)
リオ:もしかして、あたしの恋愛遍歴とか?
お局:それしかないでしょ。ねぇ真っ黒んぐさん。
黒ん:はぁ。でも私は特に言うほどのことはないですよ?
お局:今も?
黒ん:今も昔も。
お局:昔もって、それはないでしょ。詳しいことは言わなくてもいいから、恋愛はしてきたんでしょ?
リオ:しっかり聞いてるじゃないですか。
お局:それぐらいは聞いておきたいじゃん。
黒ん:ないことはないですけど、そんな人に語れるほどではないです。
リオ:語らなくてもいいよ(笑)
お局:リオさんは語ってもいいよ。
リオ:ほぉ、語ってもいいんですか?真実を?本当に?
お局:うんうん、語ってよ。
黒ん:語ってくれるんですか?
リオ:じゃあ真実を言います。しかし、語れるものが何もないので語れないというのが真実ですけどね(笑)
お局:ええ!?ズルいよね~それ。そこまで言って誤魔化す気?
リオ:誤魔化すだなんて。本当の事ですって。
黒ん:なにもないって、恋愛がなかったってことですか?
リオ:正解。
お局:いやいやいやいや。リオさ~ん。冗談はよし子さんよ。
リオ:古い言い回しですね。あたしも使いますけど。
お局:言いたくないのなら詳しいことは聞かないけど、これだけは聞かせてよ。
リオ:なんなんですか?
お局:何個の恋愛したの?
リオ:個数って…。
黒ん:個数ね(苦笑)
お局:せめてそれだけでも。
リオ:なんでそんなに聞きたいんですか?あたしの事なんて知っても面白くないですよ?
お局:いいから、教えてよリオさん。
リオ:……仕方ないですね。じゃあそれは…クリスマスのお楽しみって事で。
お局:なんでクリスマスよ!!
黒ん:クリスマス(笑)プレゼントですか?
リオ:いやあの本当に真面目に言いますけど、あたしはなにもなかったんです。嘘じゃなくて。
お局:なにもなかった?恋愛が?
リオ:恋愛とかお付き合いとか。下手したらちゃんと好きになった事もないんです。
お局:ほんとに?ちょっと待って。っていう事は、ズバリ言うけど『そういった経験』もないの?
リオ:そういったもこういったも、なんもないですよ。
お局:まさかリオさんが……
リオ:まさかって( ̄▽ ̄;)
黒ん:どんな人がいてもおかしくないですよ。
リオ:ありがとう!
お局:もしかして…心の病なの?
リオ:(失礼やなこいつ!!)いや、そんなんじゃないと思うんですけど。
黒ん:……だけど、そういう人もいるでしょうし、いてもおかしくないと思います。
リオ:まぁ自分では変かもねと思ってるけどね(笑)
お局:あのさ…ゆっくり聞いてあげるから、お食事しない?
リオ:(聞いていらんわ!!)


というわけでお腹も空いてたし、軽くお食事しました。
3人ともパスタでしたが、食べながらのお話はもちろんさっきの話。
でもぼくが言えるのはさっきと同じ事だけ。
すると今度は、別の方向から斬り込んできました。


お局:リオさん。ちょっともう少し突っ込んで聞いていいかしら?
リオ:もう突っ込みようがないと思うんですけど、なんですか?
お局:リオさんの周りには、リオさんが惹かれるような男性がいなかったの?
リオ:まぁ…そういう事なんでしょうねぇ。たまたまかと思うんですけど。
お局:この歳になるまで?こんなに長い間?
リオ:(そりゃもうおばさんやからね)そうですねぇ。
お局:じゃあ、リオさんに言い寄って来た男性は?
リオ:あたしに?……まぁいたかも知れませんけど、よく覚えてないです。
お局:覚えてないって言い方だと、そっちは何人かはいたってことね。
黒ん:いたけど、リオさん側から見たら興味もなかったってことなんじゃないんですか?
お局:ああ、私もそうなんじゃないかなとさっき思ったのよ。
リオ:覚えてないですね。
お局:もしかして……
リオ:もしかして?
お局:リオさんって、実は男性だったりして(笑)
リオ:あはは、まさか~( ̄▽ ̄;)
黒ん:まさか過ぎますよ(笑)そこまでするメリットがわからないです。
お局:だからあれじゃん。男性のまんまだったら女性をものにできないから、限りなく女性っぽくなって女性に近づくための手段とか。
リオ:なんでそんな面倒な手段を取るんですか。でも確かに男っぽいだろうなと思ってますけどね、あたし。
黒ん:確かに男っぽさを感じる時もありますけど、実際はどう見ても女性ですからね。あくまで雰囲気がそうなんでしょうね。それがリオさんの面白いところだと思いますよ。
お局:わたしはリオさんが入社してからずっと見てるけど、普通の女性よりはかなり男性っぽいなと思ってたよ。いや、だからって女性とは思ってるけどね、ずっと。
リオ:男性と思われてたらショックですよ。
お局:うちの会社の男性からもアプローチはなかったの?
リオ:まだ聞きますか?ないですよ。
お局:……ひょっとして……
リオ:次はなんなんですか?
お局:女性からあったとか?
リオ:あるわけないでしょ!?


こんな感じで、ぼくはほぼ否定的な答えばかりを繰り返していました。
まぁあの2人にとってはええ暇つぶしの話題になったと思います。
お局様にいたっては本気でぼくの性癖に感付いたのかと思いましたが、もしかしてそうやったら面白いな程度だったみたいです。

そしてそのあと短時間でしたがスイーツタイムを楽しみました。
その頃には会社の愚痴が主な話題になっていました。
普通はそっちで盛り上がりそうなんですけどね。
愚痴タイムが短くて済んだのは、うちの会社はまだ平和なのかもと思ったのと同時に、ぼくに対して色々謎な部分も深く感じてたのかも知れまへん。

お店を出てからお局様と別れ、ぼくはまた真っ黒んぐの車でぼくの地元の駅前まで運んでもらいました。
その車中で、少しこんな会話をしました。


黒ん:それにしてもお局様って、リオさんに大して面白い発想しますよね。
リオ:面白いし、突飛すぎるよね(笑)
黒ん:私もあり得ない話だなと思いながら聞いてましたけど、でもふと思ったんです。
リオ:え?
黒ん:もしもリオさんが男性だったとしたら、なんで女性の外見をしてるのかって。
リオ:ああ、あの話ね?まずそこからしてあり得ない話だと思うけどね。
黒ん:そう、確かにあり得ないです(笑)でもなんか、もしそうだったらとか考えるとロマンがありますよね。
リオ:ロマン!?真っ黒んぐも変わってるね、あたし以上に(笑)
黒ん:私も相当変わってますよ。表に出してないだけです。だからリオさんが一見変わって見えるのも、私にとっては否定的ではなくて逆に肯定的に受け止めてます。
リオ:うーんと、あたしはそれを、喜んで捉えたらいいのかな?
黒ん:上から目線で言ってるんじゃないですけど、いい方に捉えてもらいたいです。
リオ:わかった。ありがとう。変わり者どうし、これからもよろしく(笑)
黒ん:よろしくお願いします(笑)でも、私が思うのは…
リオ:なに?
黒ん:お局様もかなり変わり者ですよね?
リオ:正解!!(笑)


結局みんな変わり者やという事と、真っ黒んぐもそれに気付いたってのがまた楽しみになってきたなと思いました。
ただ今回はかなりヒヤッとしました。
ぼくの性癖は、今はリアルでは知られたくないので。
ただ、ぼくに対してなんとなく感じていた違和感と、ぼくの恋愛事情とを勝手に組み合わせてあそこまで想像してみたお局様が、単なる個人的な好奇心の塊だけなんか、それとも真実を嗅ぎつけようとする天性のパパラッチなのか……。
ぼくの結論としては、単なる下世話なおばさんの浅はかな好奇心と浅い想像力やないかなと思っております。《酷い言いようなや》

では、また今後も親睦会やお食事会があると思いますので、そんな下らない話でもご紹介できたらなと思います。



ほなね~♪