男女の会話15
「おあとがよろしいようで♪」


男:どうも、男です。
女:ど~もど~もドモホルンリンクルの女です。
男:どんな女やねん?あのCMに出とんのか?
女:あたし?そんなん出るわけないですやん。
男:でもスキンケアには努力してるんちゃうの?
女:そんな無駄な努力してまへんて。
男:無駄とか言うなよ。日々のちょっとした努力の積み重ねが大事やろ。なんでもそうやけど。
女:小さな事からコツコツと骨密度測定。
男:今はスキンケアの話しとんねん。骨密度は関係ないから。
女:スキンケアなんて、唾塗っときゃスベスベになりますでしょ。
男:きたねーな。キミは肌に唾塗ってんのか?
女:たまにね。マンさんの顔にも塗ってあげまひょか?
男:やめてくれ!!絶対嫌や!!
女:そない照れんでもよろしいやん。
男:照れてへんから。どこが照れてるように見える?
女:見えてまへんねんけど。
男:そりゃそうか。まぁキミのことも見えてへんけどな。
女:そうでしょ。あたしは見せまへんから。
男:見せへんのかい。なんか怪しいな。
女:怪しい?なにが?あたしがなにか隠し事してるとでも?
男:見せへんとかゆーてるやん。なんか隠してるみたいやん。
女:そりゃ姿は見せたくないですやん。マンさんもそうでしょ?
男:そうやな。姿はちょっとな。でも姿以外でも隠し事あるやろ?
女:姿以外で隠し事?なんなんでっか?
男:例えば…名前とか?
女:なんか随分前にもそんな会話してましたよね?本名がどーたらこーたらって。
男:してたかも。
女:本名に限らずですけど、あたしはそない隠してるつもりやないんです。
男:隠してるんじゃないと?じゃあなんなん?
女:たまたまユーガッタチャンスがなかっただけです。
男:どうもダジャレを混ぜ込んできとるよな?真剣さが見えてこんな。
女:あたしはいつも、めっさ真剣白刃取りでしたんやけどねぇ。
男:やっぱり真剣さがない。全くない。なんでや?
女:真剣ですってば。どうすればええんかな?
男:そうやな…もっとプレッシャーかけたろか?
女:それはあきまへんわ。あたし、プレッシャーに弱いんで。
男:そうか?そうは見えんけどな。堂々としてるやんけ。
女:いやいやそんな。どうせなら“プレシャス・ガール”と呼ばれてもいいかもです。
男:誰に呼ばれたいねん?ほんでそれの意味は?
女:まんまですよ。宝物みたいな大事なガールですよ。
男:自分で言うな、自分で。
女:自分しかゆーてくれまへんやん。
男:ゆーてくれるんかい、自分が。
女:はい。プレッシャーに弱いプレシャス・ガールです。
男:なんかそれ、ダジャレっぽい気がするんやけど。
女:さっきから気になってたんですけど、あたしはそんなにダジャレゆーてます?
男:ゆーてるゆーてる。ちょっと油断してるとダジャレのオンパレードや。
女:ダジャレのオンパレードや~って、チミは彦摩呂か?…って、彦摩呂に失礼か?
男:オレに失礼やないか、その言い方。
女:話変わりますが、ええでっか?
男:都合が悪くなったからやろ?
女:もぐらたたきゲームってあるやないですか。
男:いきなりそれかい。
女:あれってなんか、もぐらが可哀そうに思えてきまへん?
男:もぐらが可哀そう?でもああやってピョコピョコ穴から出てくるもぐらを上手いこと叩くんがおもろいんやん。
女:いや、あたしはもぐらが可哀そうでなりまへん。叩くんならもっとこう、気色の悪いやつがええと思います。
男:気色の悪いやつ?何やそれ…。例えば?
女:例えば…チンアナゴなんてええんちゃいます?海底の穴からニョロ~ンって伸びてくるチンアナゴを片っ端から叩きまくる!めっさ気持ち良くないでっか?
男:うーん、微妙💦
女:名前は『チンアナゴたたきゲーム』
男:まんまやん。
女:略して『チンアナたたゲー』
男:なかなかデンジャラスなゲームっぽくなったな…。
女:大人のゲームですかね?
男:そんなことないんちゃうか。
女:大人のゲームが良かったのに。
男:なんでそんなとこにこだわるかな。
女:話は変わりますが、ええでっか?
男:また急やな。なんでそんなに話が長続きせえへんねん?
女:倦怠期かも?
男:誰がやねん?キミとオレがか?
女:そう。なんかこう、ヒモで縛りましょうかね?
男:なんでいちいちヒモで縛られなあかんねん?
女:もちろんすぐ解けるようにしてもらいたい。
男:だったら最初っから縛らんでもええがな。
女:しっかり固定できて、簡単に解ける…これが理想。
男:なんかようわからんけど、マジックバンドで止めたらええやないか。
女:マジックバンド?それはもしかして、マジシャンだけで結成されたバンドでっか?
男:ちゃうし。マジックバンドって…キミわからんか?
女:あ~、棒の先に指みたいなんが付いてて、ハンドルを握ると指も動くやつね?
男:それ、マジックハンドやろ。
女:あたしの手もそんな感じですわ。
男:キミの手はあんな手なんか?
女:「キミの手はまるでマジックハンドのような素敵な手だね」な~んて言われたくもないですわ。
男:そらそうやろ。
女:男の立場でも、彼女のマジックハンドのような手で握られても嬉しくないでしょ?
男:全く嬉しくないな。
女:女もそうです。マジックハンドのような手で握り返されても困惑もんですわ。
男:男もマジックハンドの手なんかい!2人ともそんな手かい!!
女:でも、手を汚さずに犯罪できそうですよね。意外と便利かも。
男:どんな悪だくみ考えとんねん?
女:完全犯罪も夢じゃないですね。
男:参考人として署までご同行願いますか?
女:あたしなんてなんの参考にもならんと思いますけど。
男:やかましいな。
女:マジックハンドだけ出頭させてもええでっか?
男:横着すなすな。
女:大丈夫。ちゃんと握ったりもしますから。
男:握る意味もないから。
女:鼻くそぐらいは捕獲できるかもね。
男:捕獲ゆーな。
女:なんやったら鼻くそを参考人として同行させますで?
男:やめてくれ。触りたくもないわ。
女:触りたくないんでしょ?そんな時のためにマジックハンドがあるんやないですか。
男:なるほど(ㅎ.ㅎ )って、おい!!…ってゆーかさ、元々はマジックバンドの話やってんけど。いつのまにかマジックハンドの話になっとるやないか。
女:あれれ?マジックハンドの話で鼻が咲いてましたな(笑)
男:鼻咲かすなや。
女:というわけで桜も散った事ですし…。
男:まだ散ってへんやろ。勝手に終わらすなや。
女:TIMEとは英語で?
男:ん?なんや急に…
女:もう時間の問題ですがな。おあとがよろしいようで♪
男:なに落語のオチみたいな事ゆーとんねん、さっきから。
女:さて、オチも無事終了したんで、あたしはこれでドロンしまっせ。
男:こらこらこら、勝手に帰ろうとすんなよ。
女:まだなんかありますのん?
男:なにマイペースの塊みたいなことゆーて。
女:あたしのどこがマイペースの塊ですのん?
男:まぁええ。じゃ今日はこれで終わろうか。ちょっと短いけど。
女:マンさんの足みたいにね。
男:知ってんのかい!?
女:大当たりみたいでんな。
男:さ、撤収や。
女:はいはい。ほなまたよろしくね。
男:はい、またな~。
女:ほなね~♪

終わり