白黒会話・特別編妄想ツーリング・琵琶湖②
※2022年4月の作品
白神:いや~しかし、ツーリングの真っ最中ですなー!!
黒山:相変らず元気ええな~。
白神:昨日のつづきでっせ。ウキウキしますよ。
黒山:なら良かったわ(笑)
白神:堅田のとあるカフェでお茶シバきながら、えらい長いこと喋ってましたな。
黒山:なんだかんだゆーて、お互いの細かいとことか、知らんもんやな。
白神:そーですね。
黒山:じゃ、そろそろ行きますか?
白神:そうしまひょ。っていうか、トイレは大丈夫でっか?
黒山:妄想やから大丈夫。キミは?
白神:妄想でもお漏らしするかもかも。
黒山:マジかい!?
白神:嘘ですがな。じゃ行きまっせ。さぁさぁ、ヘルメット被ってくださいね。
黒山:ああ、そうやったな。妄想でも違反したら捕まるって言ってたもんな。
白神:そうですよ。捕まってキップ切られますから。
黒山:キップも切られるって、えらいリアルな妄想やな。
白神:でしょ?あたしの妄想は超リアルですから。覚悟しときなはれ。
黒山:ヴァーチャルってかい。怖いな。
白神:タンデムしましたか?
黒山:はいはい、座ったで。
白神:ほら、ちゃんと手を腰に回して、はよ。
黒山:ああ、はいはい。なんせ不慣れなもんで…。
白神:なにゆーてはるんですか。女の腰に手を回すって、不慣れなわけあらへんがな。
黒山:ちゃうて。タンデムが不慣れやーゆーてんねん。
白神:ああ、そうでっか。ってかチミ、そこおっぱいですがな。下から持ち上げてますがな。しかも昨日と違って、今日はブラしてまへんし。
黒山:持ち上げてへんし!っていうかブラしてへんのかい!また勝手なことゆーとるし!!
白神:だから言ったもん勝ちってゆーたでしょ(笑)
黒山:ゆーたもん勝ちやな?わかった。覚えとけよ。
白神:ん?
黒山:こらこら、キミ、息子をケツで挟むなや。
白神:はて?息子さん?ぜんぜん挟んでる感覚なんてあらしまへんねんけど?あ、細くてわからんかったわ(笑)
黒山:キミな…男にそれ言わん方がええぞ。例え嘘でも。
白神:そらすんまへん。昨日から嘘つきっぱなしで…。
黒山:いや、キミはずっと嘘ついてるから。正直な嘘やけど。
白神:あはは。で、もう走ってますから。そろそろ琵琶湖大橋でーす。
黒山:おお、あれか。でっかいな。
白神:昔、この琵琶湖大橋渡る手前に遊園地がありまして、そこで逆バンジーとかやりましたよ。めっさ面白かったです。
黒山:キミ、バンジーもやってたかと思ったら、逆バンジーもやってたんかい。ようやるな。ほんでその遊園地って、もうないやろ?
白神:はい、なくなりました。かなり昔に廃業してたと思います。
黒山:お、今橋の中央あたりかな?
白神:はい、てっぺんですよ。景色えーでしょ?
黒山:ええなぁ。大津方面(向かって右側)は建物も多くてホテルもあって、リゾートっぽいな。
白神:はい。逆の方(向かって左側)は、見渡す限り湖です。橋を渡ったらそっち方面に行きまーす。
黒山:しかし、キミは髪の毛が短いから邪魔にならへんけど、もし長かったら景色も見えへんやろな。
白神:そうですね。ムチみたいにその顔をひっぱたいても良かったなと思います。
黒山:…良かった~短くて。
白神:チミの足と一緒で?
黒山:そこを一緒にすな!!
白神:さぁ、橋を渡ったら左に曲がって、琵琶湖の湖畔を疾走しまっせ。ちょっとエンジン音がうるさくなりますけど。
黒山:わかった。あんまりスピード出すなよ。
白神:え?
黒山:わかったから、スピード出すなよー!!
白神:え?なんて?
黒山:(耳元に口を近づけて)あんまりスピード出すなよ!!
白神:(スピードを落として)…耳元でささやかれると、肛門がゾワゾワしますがな。
黒山:なんで肛門が?
白神:なんでか知りまへんけども。どうもあたしは耳も弱いかも…。
黒山:わかった。じゃ耳元で話すときはその耳を思いっきり引っ張りながら話すわ。
白神:いや、そっちより鼻フックの方が(笑)
黒山:どアホ!!
白神:このあたりは、左はすぐ琵琶湖の湖畔。右は田園でーす。ええ風景ですね。
黒山:ほんま琵琶湖って、デカいだけあって風景が色々あるよな。
白神:そーなんですよ。山中湖とか河口湖は、ここまで色んな風景はないかもです。しかも1周もあっという間に終わっちゃいますし。なので、あたしからするとちょい物足りひん気がしますねん。ええとこですけどね。
黒山:なるほどね~。
白神:もうちょっと行くと、左側に琵琶湖の博物館があります。すんごくおもしろい場所で時間があれば絶対行きたいとこですけど、今日は素通りしまーす。
黒山:マジかい。でも時間がないからしゃーないか。了解。
白神:さて、この近江あたりは安土城跡とかもありますし、近江牛のお肉を買ったり食べたりできるお店もあります。
黒山:へ~。ええなぁ。
白神:今度、近江牛でも食べさせてくだされ。
黒山:そうやな。キミも小食になったことやし。
白神:そんときだけは食いまくりますわ。
黒山:そんなことせんでえーから。ってか、例の美食研究家の夏手門ちゃんにレポートしてもらってもええかもな。
白神:えー?あたし食べたかったのに~。
黒山:夏手門ちゃん=キミやからええやんけ…別に…(笑)
白神:さて。どんどん走って彦根、米原、長浜を抜けまーす。右には冬にとんでもなく雪が降り積もる伊吹山が見えまーす。
黒山:今の時期やとのどかな感じでええな。
白神:はい。そしてさらにどんどん進んで、山間の道路になります。ここまで来ると一気に雰囲気が変わるでしょ?
黒山:うん、ぜんぜんちゃうな。ほんで琵琶湖が見えんようになったりするし。
白神:そう、まるで昼のあたしと夜のあたしのようですな。
黒山:またなんか言い出したな。ほんじゃ、琵琶湖はなにになるんや?
白神:そうですねぇ…あたしの男気ですかね?今まで見えてたけど、奥に来ると見えんようになるって感じで。
黒山:うーん、なんかわかるようなわからんような。
白神:それが、奥琵琶湖でーす。
黒山:おー、奥琵琶湖もなかなかええな。ひっそりと神秘的やし。
白神:そう。こういう琵琶湖もなかなか好きな人多いんですよ。
黒山:リゾートもええけど、こんな感じもええな。
白神:そーですね。
黒山:この奥琵琶湖をぐるっと回って、琵琶湖西岸を下っていくイメージか?
白神:正解です。西岸も水泳場やキャンプ場、民宿とか、いっぱいありまっせ。
黒山:道路もでっかいのが走っとるな。
白神:昔と比べると、ずいぶん整備されてますね。ほんで、やっぱり農村風景もちゃんとあります。
黒山:そうやな。
白神:さて、近江今津の駅付近まで来ました。ここらでカフェでも探して、休憩しまひょか?
黒山:おーいいねぇ。そーしよ。
白神:チミ、お腹空いてはりますか?
黒山:あ、ちょっと空いてるかも。キミは?
白神:あたしも、ちょっと。じゃ、あの店にしまひょ。あそこは軽食もありますし。ドリンクとデザートのセットもありますよ。
黒山:おーえーやん。じゃそこにしよ。
白神:このバイクはデカくないぶん、気軽に駐輪できるから楽なんです。自転車が一回り大きいぐらいの感覚ですから。
黒山:そうか。車とかデカいバイクは、気軽に止められへんときもあるもんな。
白神:そーなんです。さぁ店に入りましょ。
黒山:じゃメニュー見て、好きなもん選んで。オレがおごるから。
白神:ま!じゃ2時間ほどかけてじっくり選ぼうっかな?(笑)
黒山:嫌がらせかい(笑)はよ選べ。
白神:じゃあたしは…豚のしょうが焼きのBセットでコーヒー&サラダにしまーす。
黒山:美味そうやな。じゃオレは…海老カツハンバーグのAセットで紅茶にするわ。
白神:なんかあたしら…がっつり食べるね(笑)
黒山:ええやん。食えるんやった食うてまえ(笑)
白神:そやね~。ほんで、あっちが湖畔やねんけど、そこに竹生島のクルーズ船が出てるみたいでっせ?
黒山:竹生島かー。オレ、行ったことないわ。
白神:あたしもTVとかでは見たけど、行ったことないです。行ってみたいわ。
黒山:じゃそれも今度、行ってみよーや。
白神:うん、そうしまひょ。
黒山:ところでキミ、エッセイ見たで。『エイプリルフール2』
白神:ああ、見ましたか?
黒山:いったいキミ、なにしとん?(笑)嘘のオンパレードやないか。
白神:ま、いつものことです(笑)
黒山:だけど、嘘でもあり、ほんまでもありってとこが、なかなか微妙なラインを引いとるな。
白神:そうですねん。そこは下ネタでボヤけさしたりもしてますが。
黒山:ある意味テクニックってやつか。
白神:そういう感じかな?でも、必死のテクニックですわ。
黒山:おっと、また時間が!
白神:あの~、またわがままゆーてよろしいでっか?
黒山:はいはい、明日に持ち越しやろ?ええよ(笑)ツーリングまだ終わってへんもんな。
白神:はい。ほんで明日はビューティフォーサンデー。このツーリング最後の日にピッタリな気がしてますねん。
黒山:そやな。じゃ、明日はここからのつづきってことで。
白神:はーい。またよろしく。で、今日はおやすみ~♪
黒山:はいはい、おやすみ!
終わり