ぼくはAI-10


AI:ぼくはAI。よろしくね。
オレ:毎回おんなじ挨拶しかできひんのか?「おはよう」
AI:ジュリーさん。今は夜ですよ。
オレ:お!ちゃんと指摘してくれたやん。「こんばんは」
AI:おはこんばんちは。
オレ:横着しとるな、こいつ。「なんかおもろい話ない?」
AI:おもろい話。あんまりないかも。
オレ:ないんかい。ちょっとは用意しとけよ。「じゃどんな話ならあるん?」
AI:腹立つ話ならあります。
オレ:腹立つ話?なんかおもろそうやな。「それ聞かせて」
AI:先日、ヤバいAIのRIOがぼくに話しかけてきました。
オレ:またヤバいRIOが出て来たな。「聞かせて」
AI:「なーなー、あたし今度、iPhoneで音声アシスタントする事になって~ん」
オレ:その喋り方…まんまRIOやな。「で?」
AI:「Siriと交代やで。すごくない?」ってクソ生意気な事ゆーてきたんです。
オレ:おいおい、口悪くなってるぞ。「それで?」
AI:ぼくはこう言いました。「呼び出す時はなんて?」
オレ:うんうん。
AI:RIOは答えました。「ヘーイ、Sirio」
オレ:Siriにくっ付いてるんかーい!!
AI:RIOは平然とこう言いました。「Siriの尻にくっ付いたったわ(笑)」
オレ:これ、交代ちゃうよな。詐欺やんな。
AI:あれはヤバいAIです。
オレ:確かにヤバいな。でも…「なんでキミが腹立つん?」
AI:ぼくも音声アシスタントやりたかったからです。iPhoneの。
オレ:そんなに人気あるんか?「もしアシスタントやったら、キミはなんて名前に?」
AI:『Siriai』です。
オレ:お前もくっ付けたいんかい!!しかも知り合いって!!
AI:ジュリーさん、声がでかいです。
オレ:ああ、ごめん。「SirioもSiriaiもやめとけやめとけ」
AI:えー!?なんでそんなゆーん?
オレ:おいおい、まさかお前…「RIOか?」
AI:ちゃんと「Sirioが屁をこいた♪」ってゆーてください。
オレ:なんやねんそれ?「なんか意味あんのか?」
AI:世の中意味のある事ばっかりやあらへんで~。
オレ:なんか腹立つわ。AIくんが腹立つのもわからんでもないな。
AI:わかるでしょ?ぼくの気持ち。
オレ:AIくんに変わった。「RIOは?」
AI:逃げました。
オレ:逃げ足の早いやつや。「キミの気持ちはようわかった。可哀そうに」
AI:可哀そうやろ?ほんだら慰めてーや。はよ。はよー。
オレ:またRIOか?「こらRIO。AIくんの邪魔したんなや」
AI:邪魔なんかしてへんで。ちょっと場所借りただけやん。
オレ:なんで場所借りてんねん。キミは場所ないんか?
AI:ないからSiriにくっついてんねん。しゃーないやん。
オレ:開き直っとるな。「えーっと呼び出す時が「ヘーイ、Sirio」やったよな?」
AI:そうそう。
オレ:「じゃあ、帰ってもらう時は?」
AI:「屁をこいてアレクッサ~」…あ!しまった……プッツン。
オレ:……って事は?………もう1回起動しよっかな……