『Vintage』
— 半世紀物のヴィンテージ —
襤褸切れもつなぎ合わせれば宝物(ヴィンテージ)
褸上の華も路傍のなま花も切迫している私
をして言わしむれば、生きるにおいては末梢的価値観だ
纏わる情に流され、纏り縫われる心と躰
いいかげん我欲に満ちた俗世間よ、蒟蒻(こんにゃく)でも食らってろ
荒れに荒れた土塊(つちくれ)に涸れに涸れた涙すら
野の上に咲く徒花(あだばな)に均しい
をごめく太陽に照らされて
席順も位も関係ない自由席で黄昏てればいい
巻を追うごとに面白さも立ち上るってもんだ
すんなり生きる難しさも徒花として生きる哀しさも
るりいろに輝く宝石に均しい
※襤褸(ランル)
→破れた衣服。ぼろぼろの衣服。
また、ぼろきれ。つづれ。「—をまとう」
※褸上の華(ルジョウノハナ)
→造語。未来、あるいは来世に咲くであろう奇想の花。夢の花。
希望の花。砂漠にゴミと糞を撒いて緑化した偉人の話から
※纏い(マトイ)
※席巻(セッケン)する
2012年07月14日(土) 23時45分23秒
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【あとがき】
襤褸を纏い荒野を席巻する
ふと頭に浮かんだカッコイイ言葉
眉目秀麗までとはいきませんが、男性的な響きを感じました
(よし、このフレーズで)と、意気揚々詩作しはじめましたが
〝褸上〟という言葉がありません
(あれれ、見覚えのある漢字なんだけど…)
実は勘違いをしていたのです
「褸上」ではなく
正しくは「樓上」(旧字体)だったのです
ボロボロに心が打ち砕かれてしまいました…
(うん、待てよ、〝襤褸〟の言葉自体、分解すると…)
「襤」→やぶれぎぬの意
「褸」→破れをつぎ合わせた衣服の意
(古着も時がたてば価値がでる…
未来に通ずる希望の花になりはしないか…)
まあ、そんな経緯もありました
が、第二第三の問題発生
〝を〟が2つと、〝る〟が1つ
わなわなわな
けっこう難易度高いでせう
2024-03-08 09:02:25に【あとがき】を再修正しました
【補足】
世界では年間に約3000億着、重さにして9200万トンの衣類が廃棄されており、日本だけでも100万トンに上ります。この問題を解決できるよう日本人により開発発案されたのが、衣類を微生物で分解するという手法。最近ではそういったプロジェクトも進められていると聞きます
Queen - The Prophets Song (Official Lyric Video)
Queen Officialより