人と植物と緩急と | all is full of beautiful love

all is full of beautiful love

beautiful days, beautiful life

夜の街に揺れるサキソフォンの音色

人は孤独も持ち寄り暖めて
大きな渦となる

夜が長い事を知っているのに
人生の短さには目を伏せる

高架下
揺れる線路の音波に
あなたはとても麗しい

今宵は仲間達がパレードに出かけている
井の頭線は終点まで私を運ぶ
キオスクに並ぶお握りが胸を締め付ける

ヘッドフォンから注ぎ込まれる音に
空腹も満たされる

利器を欲しがる事はもうあまりない

長く生きた人の言葉が争いの虚しさを説き
生まれたての命が支え合う思いを語る


プランターの小さな植物にも長き時の移ろいと感じたら
今感じた憤りのなんと儚いことか


少しだけ早く目を覚まして
その葉に水をあげよう
ちゃんと手で触れて
喜びや疲れを感じよう

そのわずかな変化に触れられたなら
人の営みのなんと大きなうねりよ

車輪は家路を走る
幸せはあるか
ここに幸せはあるか

悲しみはないか
私はその変化に気づいているか

拒絶なのか求愛なのか
ちゃんと感じ取れますように

もし過ちでも時の流れのその先に
ゆっくりと感じ合えるように