高い木木に囲まれた熱帯雨林さながらに高層ビルの建ち並ぶコンクリートジャングルにやって来る嵐の様な夕立はもはや夏の風物詩か。
急に降り出す雨に多くの人が立ち往生して高まる湿度に鬱鬱とした顔をしている。
雨は好きだ。
雨雲の真下にいる瞬間も、降り出す少し前も、降り終わりも、そして雨上がりも、
どれも目まぐるしく変化する景色に、星が生きて、動いているのが少しだけ分かるから。
一番は無い事に気付いた時、心は今までよりずっとずっと豊かになる。
常に変化していく心の中で、常に変化する世の中の一体何に順番をつけられるというのでしょう。
ただ最善であろうと務める事と、最善だと決定する事は大きく違う。
そして否定的な言葉を使って決定的な発言をする事は少なからず人を傷付ける。
降り出した雨は1時間を待たずに止み、空は洗い立てのグラスみたいにピカピカだ。
雨も好きだ。
雨上がりも、晴れの日も、昼も夜も、
そうで無い場所にも想いを馳せていれば、
小さな世界が少しづつ豊かになっていく気がする。