優しさだけで無く、強さを持ってあなたを守りたい
優しさが、弱さの裏返しになってしまう事の無い様に
地上から遠く離れた山の頂は余りの霧の濃さで三歩先でさえもはっきりとは見て取れず、吹き荒れる風にのって聞こえて来るのは雲が空を滑る音。
遠くからやって来た雲は山頂で踊り出し、やがて細かな霧となって草木に降りる。
覆い繁る一面に広がるシダの葉の絨毯に降りた霧はその葉をゆっくりと濡らし、時折見せる絨毯のきらめきに心が踊る。
山の神様は山頂付近で気の遠くなる様な昔から木々や花や植物、鳥や虫や獣達を守って居る。
優しく、そして厳しく。
立ち上がる事さえままならない私は、今のままではいったい何を守れるというのだろう。
沢山の人と、沢山の時間と、沢山の想いが無ければ前にも後ろにも進めない。
取り巻く総ての環境が出来うる限り幸せであるように、
ひとつでも多くの優しい夜がやって来ます様に、
優しさと強さを持ってあなたを守れる様に、