心ゆくままに長い長いトンネルを抜けようやく見えて来た向こう岸ではおがくずを詰め込まれて身動きの出来なくなったアヒルか寝そべっている。言葉は簡単に彼女を満たし、また傷付け僕等は途方もない明日とその先に目をやる。一生共にいる約束は言葉には成れず、そしてまた長い長いトンネルに入り込む。けれど不安はない。トンネルを抜ければまた同じ気持になれるから。