今日も、学校があった。
正直、あの高校は好きではない。ただ、停学になったあと、母親が残れとうるさく、そして、自分自身将来に不安が残ると思い、なんとなくあの場所に残っている。
最近、本をまた読むようになった。いや、読めるようになったというほうが正しいのかもしれない。今までは現実の不遇さを嘆き、そればかりを考えていたから本を読む心の余裕など無かったのだ。
今日は、死のうとは思わなかった。脳内の自分はまだぶつぶつと「死ね死ね」と連呼しているが、当分はこの声も聞かずにすむくらいには、心の強さを保っていられそうだ。
センター試験まであと10日を切った。全く勉強をしていない、というよりも勉強に耐えられない自分の弱さには閉口する。
今日は、自転車に乗っているときの冷やされた寒気が心地よかった。多少肺には辛いものがあったが、無視して風に強く当たり続けた。風の中にいるとき、脳内で大人びた子供のような笑い声があった。あの風は僕に何か言ったのだろうか?だとしたら何を?
風の便り、という言葉は、これに関しては誤用かもしれないが、どちらかと言うといい印象を感じる。
それにしても今日は妙に体が軽かった。明日は、どうだろうか。何かが起こるのであれば、隣人に幸あらんことを。どうも僕には幸せのとりまわし方というのがあまり分かっていないようだから。
一言
理由は分からないが、夏のいつかに、近くの高台で朝日を見ようとしたとき、空から綺麗なオレンジ色の輝きを放って落ちてくる人工衛星の光景を思い出した。たしかあのとき、僕は
「ああやって死ねたら、素敵だろうな」
なんていうことを考えていたと思う。
何か、明日に関連しているのだろうか。期待したいような、用心したいような。