命題:一問目 | 道標を探して

道標を探して

 ただ、そこに進んでみたい道がある。
 仰いで見たい空がある。
 踏んでみたい土がある。
 嗅いで見たい風がある。
 会ってみたい、人がいる。


 最近、あんまりにも自分の動ける範囲が狭すぎて窮屈に思えて仕方がない。といいますか、精神的にあんまり動けなくなった、どういうことかというと、いい意味で心がぶれない。

 花に感動できない。風に癒されない。

 なんか、勉強してると眠くなる(これは冷房のきかない部屋でやってるせいでバテてるっていうのもあるんだろうけど)。

 そんな事が多くてさ。それに気づいたら、なんか、人として枯れちゃってるのかな、なんて思ったりもして。

 感動して涙を流したのはいつが最後だっただろうか、もう中学に上がった頃にはそういった理由で泣くのをやめていたような気がする。

 悔しくて泣いたことは一度もない。ただ、みんなが悔しくて泣いていたりしても一人客観的に「ああ、こんな程度だったんだな」と、冷えた感情でいたことは特筆すべきでもない程だと自分では思う。

 心から楽しくて笑ったのは最近じゃネットで知り合った仲間と中学から付き合いのある親友のあいだだけになった。

 ちゃんと賞賛されて喜んだのは何年前だったか、もう思い出すこともできない。

 いつからこうなったのだろう。いつから自分はこうなるように仕組まれたのだろう。いつから自分がこうなるように自分を今日に連れてきたのだろう。

 ずいぶん「普通」とはご無沙汰している気がする。何が原因でこうなったのかを探すために小説や新書と言った書籍を濫読するようになったのは、いつからだっただろうか。

 成人するまであと1年と11ヶ月。それまでに答えは導き出せるだろうか。まあおそらく無理だろう。大学受験の勉強さえまともに出来ていないのに、18年生きてきて生まれた人生の命題の一問目。
 そう簡単に解ける問題ではないだろう。





一言
俺はこれからどうなるのか、どうするべきなのか。全く見当がつかない。