いやさ、鼻血が出ちゃったんだよ。多分鼻を強くかみすぎたのが原因だとおもうんだけど。
ただまあ、そこは仕方ない、俺が出したものとはいえ、鼻血は自然現象なわけなんだし。でもここで問題が起こるんだよね。
まあ全部書くけど、そこまで長くないから、暇なら見ていって。
鼻血が出たから、当然止める処置をするよね、僕はティッシュ鼻栓一択なんだけど。
そんで鼻栓詰めて、本でも読もうかと思って適当に手に取ったのを開こうとした、まさにその時、
「いやっほー!」
なんて言って僕の部屋に真希波マリさんが入ってきたんだよ。でさ、なにをするかと思ったら僕の鼻栓引き抜いて、血が垂れ始める鼻の穴にマリさんは自分の人差し指を突っ込んだんだよ。獲物をとらえた悪魔みたいな笑顔して。
なんのことだかさっぱり分からないけど、とりあえず「何すか?」とか気が動転しながらも訊いたんだよ。
そしたら何も言わずに突っ込んでた指を抜いて、赤黒くなった自分の指を眺めてるんだよね。すごく言い表しにくい感情がわいてきたけど、あれは本当に心臓に悪いよ、うん。
まあそこまでならまだマシというか、救いがあったと思うんだよ。あったの!
「あぁ、美味しそうな赤だね」
しかもマリさんそんなこと言って人差し指を根元までくわえて鼻息荒くしちゃってさ……
刺激強すぎ。
でまたそんなところを見てるわけだから鼻から垂れてくる、マリさんに見つかる、鼻の下を盛大にペロリ。自分の血で赤い舌をしながら
「ねぇ、なんで○○の血って美味しいの? DNA的なフィットでもしてるんじゃない? あ、試してみる?」
ちなみにマリさんジャージ姿、チャックを鎖骨あたりまで下ろす動作が阿部さんを彷彿とさせてたせいもあってか、もう必死で部屋から逃げ出したよ、チキンなんで。
まあ、これが俺の妄想だっていうのはまた別の話なんだけど。