Bourse de Commerce (ブルス・ドゥ・コメルス) ② | アラフィフからのパリ生活 

アラフィフからのパリ生活 

何かのご縁で現在はパリ在住。フランス での日々のこと、感じたことを綴っていきたいと思います。

前回のブログに引き続き、Bourse de Commerce (ブルス・ドゥ・コメルス)の現代美術ピノー・コレクションをお楽しみください♫

 

 

 

 

 

私が行った時に、この吹き抜けの空間で展示されていたのは、オープニング展「Ouverture(開幕)」の目玉となる、スイスのアーティスト、ウルス・フィッシャーの作品群でした。

 

 

これは後期ルネッサンス時代の彫刻を、ロウソクという素材で模したもので、オープン時からずっと彫刻にちいさな火が灯されているので、刻一刻とロウが溶けて彫刻も形を変えてく...という本当にユニークなアートでした。

 

 

 

 

 

私が行ったオープニングから約4ヶ月後の状態は、写真の通り。

床にバラバラに転がっているのは、なんと彫刻から溶け落ちた、顔の部分や腕など! 

床に落ちたものも、新たな展示物として誰の手も加えられることなく「そこに」そのまま置かれていました。

 

 

見学する私たちも、あちこちに落ちている彫刻の一部を蹴飛ばさないように注意深く歩き、また掃除の方も、これらの破片などを動かさないように床を掃除するようです。

 

 

もちろん中央の彫刻像も、溶けて落下した部分とは別に、ロウの溶け落ちたものが新たな形となっています。

 

 

 

 

 

この彫刻の周りには、同じくロウでできている、いろいろな形のイスのオブジェが展示されています。

溶けてその形を変え続けていくオブジェを見ていると、なんとも言えない「儚さ」や「哀しさ」、そして文字通り「諸行無常」をしみじみ感じました。

 

 

 

 

Bource de Commerce

2 rue de Viarmes 75001 Paris