アルゼンチンでは今年3月に大統領が出されて、国全体でのロックダウンが始まりましたが、なんと10月28日現在もロックダウンが続いています。連続して7カ月もロックダウンを行っているのはアルゼンチンだけ。

3月頃には私が街を歩いていると「コロナウィルス!」と叫んでくる連中がいました。あの頃が懐かしいです。今は通りを歩く人もまばらで、全員がマスクをしています。アルゼンチン人がみんなマスクをしている光景なんて想像もできませんでした。

 

こんなに長々とロックダウンを続けていますが、その効果はというと・・・ ここ最近の一日当たりの死者数は350~450人。新規感染者数は13,000~15,000人。今日の時点での累計死者数は30,071人に上っています。

政府よると、「ロックダウンを行っていなければもっと酷い数値になっているはず」とのことですが、こればっかりは誰にも分かりません。

 

ただ、はっきりと分かるのは経済は最悪の状況に陥っている、ということ。

 

インフレ対策のために政府は公式ドルレートを無理やり低めに設定し、 輸入手続きを厳しくしています。また、国民が一カ月当たりに購入できるドルの額を200ドルまでに制限しています。

アルゼンチン人は自国通貨であるペソを信用していないので、お金に余裕がある人はすぐにドルを買って、しかも銀行も信用していないのでそのドルを現金で貯金します。

 

このドルレートが非常にヤバいのです。公式レートと実勢レートが大きく乖離していて、その差が日に日に大きくなっていってるのです。政府が設定するレートは今日時点で 1ドル=83ペソ ですが、一般人が銀行や両替屋に行ってドルを買おうとすると 1ドル=180~190ペソ を取られます。

 

 

では公式レートは何のために存在するのか?それは輸出業者が海外の輸入者からドル支払いを受けたときに、輸出業者がペソ換算する時に使われるのです。アルゼンチンの輸出業者は大損です。

 

アルゼンチンの輸出の多くを占めるのは農業なのですが、現政権は金持ちの農家が大嫌いなのです。というよりも、金持ち農家が大嫌いな貧困層を支持基盤としている政党です。「金持ちの利益を取り上げて貧乏人を助けよう」という分かりやすい方針です。

 

3月からのロックダウンでバスなどの公共交通機関もすべて運休となっており、飛行機は国際線はもちろん国内線も一切動いていません。ブラジル、チリ、パラグアイ、ボリビア各国との国境も封鎖されています。海外に行くどころか隣町に行くことすらできません。我々はアルゼンチン政府に軟禁されています。