娘。という存在
娘。との始めて対面は、
今まで味わったことの無い、不思議で奇妙でここだけの空間が止まったような何とも形容しがたい感覚でした。
今年8月、30年ぶりの猛暑で、ワイシャツもネクタイもズボン汗でびしょ濡れ。
ぬぐってもぬぐっても絶えず目に汗が流れてきて、視界は常にぼやけている状態。
不快指数は、自分の忍耐力の限界をとうに超えています。
ですが、
娘と初めて対面した瞬間、
何もかもがふっとびました。
暑さも寒さも感じず、時間や空間、何もかもがあいまいになっていく感覚。
思考も止まり、音も無くなり、
掛ける言葉さえ全て忘れ、
体に力が入っているんだか、抜けているんだか解らない。
自分自身を意識できないんです。
それでいて、
視界だけはやけに鮮明で、そしてリアルでした。
横で、看護婦さんが話しかけています。
それに無意識で受け答えしている自分にビックリして我に返りました。
時間にして2~3分だったのでしょうか?
何を話しかけられたのか、自分が何を言ったのか、今でも思い出せません。
こんなに自分を見失ったのは、産まれてこの方初めてです。
深呼吸を何回かして、ようやく気持ちが落ち着いた後、ゆっくりと娘を眺めました。
赤ちゃんというのは、こんなにも小さいものなんだ。
産まれたばかりなのに、こんなにも力強く泣くんだ!?
まだ目が見えていないのに、何かを掴もうと必死に手を動かすんだ!?
正直、
子供が出来たという実感がまったく沸きません。
沸かないどころか、現実味さえもありません。
ただ、言葉にならない(出来無いではない)感動を強く強く感じました。
「嬉しい!」
とか
「涙が出るほどの幸福!」
というような、具体的な気持ちではありません。
ただただ感動しました。
一つの言葉にするならば、
生命は、凄い!
です。
まぁ、これから娘のヤンチャぶりに手を焼くことも多々あるでしょうし、
大人の勝手な都合で、私が娘を傷つけてしまう事もあるかもしれません。
ですが、この先いくら年を重ねたとしても、今日のことは絶対に忘れないでしょう。
最後に、奥さん。
本当に本当にお疲れ様でした! ありがとう!
母さん。
何だかんだ言いながら、支えてくれてありがとうございました!