メラメラメラ…バチバチバチバチ…

『ギャー!!今燃えているコレは何ですか!!コレは!!』


『…昨日お前がよこしたやつや。』


何と、昨日トンケが一大決心をして渡した600万円を100万円ずつ火に入れようとしている所だ。

しかも、その内の一束は、もう既に炎の中である。


『えーいこのー!!』

ガッシャーン!!

ゴォォォォオ~!!

『ぎゃー!あぢぢぢぢぢぢ!』

すぐに火を踏み消そうとしたトンケは勢い余り、もろに脚を焚き火のなかに突っ込み火が燃え移った。

『ぎゃぁぁぁあ』

ゴロゴロゴロ!!

ドボン!!

プシュー…

砂の上に転がり、そのまま溝へ落ちた。

幸い軽い熱傷ですんだがトンケは気を失ってしまった。

鬼夜子はトンケをアミに入れて岩場に固定し川につけていた。


一時間後寒さで目を醒ましたトンケは怒りが込み上げ、アミをやぶり鬼夜子のいる土間に走って行った。

『鬼夜子さん!なんでせっかくのお金を!なんてことするんですか!』

『まあまあ、見てみろって。』

燃えかけた札をトンケに見せた。


『何ですか!…ん…?何か違う…こど…も銀行…。』


『にせものだ。お前すぐ騙されるよな。ほんと。ちゃんと金はあるよ。』

ふところから封筒を出して見せた。

『よかったー!!』

ホッとすると同時に、鬼夜子を疑ってしまった自分を恥じるトンケであった。