次の日の朝、トンケは異常なほどの空腹で目が醒めた。

『腹減ったな~、昨夜はワカメしか食べてないし、散歩のあと何か食べよう』


一時間後、散歩を終えたトンケは台所をあさっていた。


『オゥイ!』

ビクッ

がらがらがっしゃーん!!

鬼夜子の声にトンケは驚き、椅子から落ちた。


『何やってんだ。まだ米は炊けてない。それより、結婚したのに何もなしか。』

鬼夜子はそう言った。

(は…そうか。普通は指輪とかあげるんだろうけど…。)

『あ、、ちゃんと用意してきます!食事の後!』

トンケが答えると

『ああ、あと廊下の雑巾掛けの後な。』

鬼夜子はそう言い土間の方へ言った。

食事を終え、廊下掃除をしている時もトンケはずっと考えていた。

(いや…僕は鬼夜子さんに人生を捧げると決めたんだ!ゆびわなんかじゃだめだ!)


そう思ったトンケはバケツと雑巾をしまうと、通帳と印鑑を握り締め、その足で銀行へ向かった。
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