今回の三州会(友人とのランチの会)の待ち合わせは、JR両国駅西口でした。
駅舎内には力士の手形や、力士と背比べができるポールなどがあり、見上げれば優勝額もずらっと飾られています。

 


さすがに国技館のおひざ元です。

目的の店は、西口からすぐのところにある「下総屋食堂」です。
戦前の一般食堂、戦中戦後の「外食券食堂」、その後の「民生食堂」を経て今も営業している食堂です。
「外食券食堂」はお米の配給通帳制度に伴った食堂で、外食する者はあらかじめ「外食券」の交付を受けないと外食ができなかったそうです。

「外食券食堂」についてはウィキペディアの記事をご覧ください。
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”よっちゃんん“は幼いころ実際に「外食券食堂」に入ったことがあるそうです。
家業が建具屋さんで、職人さんたちと海水浴に出かけたときに、外食券を使うのを見た記憶があるそうです。


先日、ご家族と大相撲観戦のため両国を訪れた際にたまたまこの店を知り、ここで食べようかと提案したところ、見事に断られてしまったそうです。
それはそうでしょうね。

その話を聞き、興味を持って訪れることになりました。
店は駅から数分、「旧安田庭園」入口の横にありました。
歴史を感じさせる建物です。
看板の「下総食堂」の「下」の字がひっくり返っているのはわざわざそうしているのかとも思えますが?

 



お店はおかみさん、調理場は息子さんのようです。
先客は、近くで働いているらしい作業着姿のグループ、老夫婦、若い男性、そして旅行者らしい外国の男女の4組でした。
こういうところに外国の人も来るんですね。
SNSででも紹介されているのでしょうか。

神棚の下に料理の入ったガラス戸棚があります。
そこには「東京都指定民生食堂」のプレートが掲げられています。

 



システムは、食器棚の中に焼き魚、煮魚、煮物など数種類のおかずが入っていて、そこから各自好きなものを取り、おかみさんにご飯、味噌汁を盛ってもらいます。
ご飯は大・中・小があり、味噌汁は豚汁に替えることもできます。
私は鯵の干物とかぼちゃの煮物にしました。

 



食べ終わった食器を戻したときに支払いになります。
お土産に飴玉をひとついただきました。

また、外国の二人ずれには飴のほか、折り紙の鶴をあげていました。
折りたたんだままの鶴を手にした女性がいぶかし気な顔をしているのを見て、おかみさんが広げてみせると、「Wow!」とか言って喜んでいました。
これもおもてなしですね。