~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~ -28ページ目

~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。


こんにちは。

理念浸透コンサルタントの松本です。


第99回箱根駅伝は駒澤大学が圧倒的な強さで優勝。

名監督で知られる大八木監督は
3月までで退任を発表。

いつも以上に優勝にかける思いが強かったのでしょう。

さて大八木監督の代名詞である「男だろ!」という声援。

これを聞いて選手は奮起を促され、
選手はスイッチを入れ直すそうです。

余りにも有名で「男だろ」と書かれた内輪まで
作られたこともありました。


一方でこの発言に異を唱える方もいます。


・今どき会社の中で「男だろ!」「女だろ!」は禁句。
 差別ワードでやる気になるなんて怖い。

・男だったら走れるだろうに聞こえる。
 自分だったら言われるのが嫌だ。

・「女だろ!」と励ましたりしない。男だからできるという
 男性優位主義を感じさせる

・ジェンダーやハラスメントの観点で問題。
 スポーツ例外主義ではなく、スポーツも同等とみるべき。



選手のことをまるで子供の様に思っている監督たちは、
「うちの子達」とも無意識に呼びます。

これにも非難が出てくるかもしれません。


世の中の風潮として、
ジェンダーやハラスメントを
以前よりも重視・遵守するようになってきました。

スポーツも例外ではないというのです。

確かに声援の延長での叱咤激励が、
冷静な目で見れば、
選手を傷つけていることはあるかもしれませんね。


ハラスメント研修などを企業の中で
実施させていただくことはあるのですが、
受講者の中には戸惑う方も出てきます。


・プライベートな領域の会話は
 部下がどのように捉えるかが怖くて、
 一切しなくなった

・業務以外の会話は基本しないようにしている。
 安全に、安全に、会話をするようにしている。



ハラスメントを遵守することは
大いに賛成なのですが、
本人も周囲も過敏に反応しすぎて、
「良さ」まで消してしまうことは残念でなりません。

「遵守」はすれど、
「取り締まり意識」まで過剰。

いいあんばいで落ち着きたいものです。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


12月の十方よし.TVのゲストは、
天才キッズクラブの田中理事長。

前回のメルマガで
スーパーキッズがどのように生まれるのかに触れました。

知育や運動神経が育まれるのはもちろんですが、
園内に「賞賛の文化」が常にありました。


お子さんが自宅に帰って
お母さんに向かって一生懸命に

「ガンバレ!ガンバレ」

と応援する事例もあるそうです。


自宅で子供の態度や行動が
変わることを目の当たりにして、
天才キッズクラブさんを通じての成長を
実感するのでしょう。



「子供への家庭内教育で
 アドバイスされることは?」



と田中理事長に質問すると

「入れ込みすぎないこと」

という回答が返ってきました。


最初は子供の努力そのものが美しく、
賞賛に値する。

しかし途中から親が子供に
入れ込みすぎてしまうことがあるそうです。

ここまで運動神経がよくなるのを見て、
さらに体操教室に通わせる親も出てくる。

もっとできる。まだまだやれると…。

期待することは悪いことではないですが、
親が入れ込みすぎて、親が主導権を握ってしまう。

すると「ああでもない」、
「こうでもない」と言ってしまう。

そこには強制が生まれて、
子供から「楽しさ」が奪われる。


天才キッズクラブさんのポリシーが
とにかく「楽しく」です。

親の入れ込みすぎは、
「楽しさ」を奪ってしまうことに繋がるようです。


ビジネスパーソンにも同じことが言えます。

部下に期待することはあっても、
入れ込みすぎない。

入れ込みすぎると、主導権が上司に移る。

部下は強制を感じ、仕事の楽しさは奪われる。



親も上司も「入れ込みすぎない」。

これを忘れないようにしたいですね。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


三つ子の魂百まで。

「3歳頃までに人格や性格は形成され、
 100歳までそれは変わらない」
という意味で使われる諺です。

EQ(心の知能指数)も6歳までに決まると言われたりしますね。


わが子を見ても、確かに6歳までで「人間性の土台」が
できてしまうように感じます。


だから6歳までは、特にかけがえのない時期。

綺麗ごとを言えば、
仕事よりも子供の成長に重きをおいてもよい時期です。


今月の十方よし.TVのゲストは、
天才キッズクラブの田中理事長。

園内を実際に見学させてもらい、
子供たちのイキイキとした目に感銘を受けました。

一部の子だけでなく、
全員が「逆立ち歩き」ができてしまう。

最初の頃は当然できない子もいるのでしょうが、
きっとこの環境に身を置くうちに、
「やりたい」と思ってチャレンジし、
自宅でも自主的に練習をされるのだと思います。


「ブリッジ」「逆立ち」「逆立ち歩き」など、
様々ン種目で毎回NO.1を決めるのですが、
選ばれた子供たちは本当に嬉しそうな顔をします。


そして選ばれた子達に向かって、
全力で「おめでとう!」と
全員が賞賛する光景があります。


大人になると他人の成功を妬み、
喜べない人がいます。

嫉妬をして批判する人すらいます。



しかし彼・彼女らは、
他人の成功を自分事の様に歓び、
心から褒め讃えていました。

私には本当に感動的なシーンでした。


他人を心から賞賛する心。

3歳~6歳の土台形成の段階で、
自然にこの心が作られた彼・彼女たち。


将来の姿が楽しみでなりません。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

サッカーW杯も残るは決勝戦のみ。

日本がベスト16で敗退してしまい、
寂しい限りです。

日本代表選手の中に、個々の能力において
ずば抜けた選手はいませんでした。

しかし帰国後の選手や監督のインタビューを見ると、
チーム力としては高いレベルにあり、
完成されていたのではないでしょうか?


選手選考の段階では、
ベテラン選手3名(吉田選手、長友選手、川島選手)
に対して批判がありました。


吉田選手は所属チームがよい成績を収められずに、
調子を落としており、守備が不安定だと言われていました。


長友選手は4年前と比較するとスタミナが落ち、
90分間フル出場が難しいと言われていました。
途中交代をする選手をなぜ選ぶのかと。


川島選手は第3のゴールキーパーという位置づけ。
出場機会の可能性が低い。出番がないならば、
次世代キーパーを帯同したほうがよいと言われました。


3名の選手ともチームの中で年齢が高いこともあり、
「おっさん」と言われており、
チーム内でどれだけ価値を発揮できるのかと
疑問視されていました。


しかし結果を見てみれば、
3名とも必要不可欠な存在だったのではないでしょうか。


吉田選手はコスタリカ戦でミスをしたものの、
3試合ともキャプテンとしてチームを統率しました。

試合前やハーフタイムでも他選手を鼓舞し続けました。
森保監督とも信頼関係が強固で、
監督と選手の橋渡し役にもなっていました。



長友選手は練習からチームの雰囲気を
盛り上げていました。

2試合目の敗戦後もムードを変えようとしていました。

PKを外した選手にも、励ましの言葉をかけ、
次のW杯への期待を伝えました。

マスコミから批判があれば、
チームを代表して矢面に立ち、若手選手を守りました。



川島選手は権田選手のパフォーマンスが
上がるようにサポート役に回りました。

W杯への思いや過去のW杯の悔しい経験を
涙ながらに語ったと言います。

日本代表選手としての誇りや自覚を
若い選手に伝えたようです。



上記のベテラン3選手、
「おっさん!」と揶揄されながらも、
ベテランだからこそできること、
ベテランがやるべき役割を遂行していました。

だから若手とベテランが融合したよいチームが
出来上がったのではないでしょうか。



大企業などによく見られますが、
チーム内で価値を発揮できない「ベテラン」がいます。

人事の方やマネージャーの悩み他の種にもなっています。

陰で「おっさん」と揶揄をされないために、
ベテランだからできること、
ベテランがやるべき役割。

それを3名の選手が示してくれました。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

サッカW杯、
日本惜しくもベスト16で惜敗しました。

私と同様に眠いを目をこすりながら、
画面の前で応援された方は、
PK戦での敗退はショックだったでしょう。

我々ですら、これだけショックなのですから、
4年間この壁を破るために
努力をし続けた彼らのショックは計り知れません。


これだけ収穫があったのですから、
結果論であれこれ批判せず、
健闘を讃えていただきたいものです。


さて「名プレイヤー名監督にあらず」と言われますね。

ビジネスに置き換えれば
ハイパフォーマのプレイヤーが
良きマネージャーになれるとは限らないということです。


今回のサッカー日本代表選手のコメントを聞いていても、
監督業が向いている方、苦手そうな方が何となく見えますね。


1 状況把握→対策

サッカーの試合は動的なもので、
状況が目まぐるしく変わります。

攻撃の時間が増えているならば、なぜ増えているのか。
守備の時間が増えているならば、なぜ増えているのか。

その原因を把握し対策を打つこと。
ピッチ外の監督はニュートラル且つ
正確にピッチ上の状況を見なければなりません。

なぜこの状況が起きているのか、
俯瞰して見れる目が必要です。

ピッチ内の選手でも、
その分析ができて対策指示が出せる選手がいれば、
有利な試合運びができるでしょう。



2 言語化・見える化

抽象的な言語ではなく、
可能な限り具体的な言葉に落とし込んで伝えること。

「見える化」できればさらにイメージの共有ができます。

試合後の選手にそれを求めるのは困難かもしれませんが、
今後の対策をするときには、具体的な言語化は必要です。

「もっと積極的に攻撃に行ければよかった」

「もっと左サイドにボールを集めて攻めればよかった」

「もっとFWとDFの間をコンパクトにすればよかった」

「もっと球際を激しく取りにいかないといけない」


サッカー解説者の方も上記のようなコメントをされるので、
それはごもっともなのですが、
これだと再現性がなく、次回から何も変わりません。


「もっと積極的に攻撃に行ければよかった」
→攻撃的とはどのような形を指しているのか?
 誰がどのようにどのタイミングで攻撃参加ができたのか?

「もっと左サイドにボールを集めて攻めればよかった」
→なぜ左サイドにボールが集められなかったのか?
 集めるために何をどのように変えればよかったのか?

「もっとFWとDFの間をコンパクトにすればよかった」
→コンパクトとは何メートルを指すのか?
 ワイドになってしまう原因は何か?

「もっと球際を激しく取りにいかないといけない」
→どこでボールダッシュするのか?
 何人でどのような形でボールを奪うのか?


上記のような原因・対策を
具体的に言語化していかないと改善ができません。


ビジネスでも「センス」「直観」は
当然必要になるときはあります。


「言葉にすることは難しいんだよね」
と当人は言われることがあります。

しかし具体的に言語化しなければ、
相手に伝わらないし、
継承されないし、再現性がない。


具体的な言語化を避けては通れない道です。

プレイヤーとしては目覚しい功績は残せなくても、
監督としては功績を残せた人がいますね。

それは上記の能力に優れていたからかもしれません。