~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~ -21ページ目

~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


男子バスケットボール、オリンピック出場。
おめでとうございます。

最終戦の第4Qは手に汗握る、我慢の展開でした。
今大会で想像以上の結果を残されました。

さてナンバーで「鬼コーチ対談」ということで、
当時の男子ラグビー日本代表チームを率いたエディー・ジョーンズと
今回男子バスケットボール日本代表チームを率いたトム・ホーバスとの
対談記事が出ていました。


二人の共通点が興味深いものでした。

・トム・ホーバス 引用
「90年代、私はトヨタ自動車で国際マーケティンググループの仕事に就いていました。
とても印象的だったのは、トヨタの車作りというものが、徹底的にディテールに
こだわっていたことです。ドアを閉めた時の音を最小限にする技術や、
ハンドルを握った時の感触など、細部にとことんこだわる。
これは素晴らしいと思いました。
ところが、バスケットボールとなると、ディテールが消え去っていたのです。
当時の日本男子のバスケは大雑把で、単に5対5のドリルをやっているようなものでした」

・エディー・ジョーンズ 引用
「彼らは指導者から課される「根性練習」の中で育ってきています。
すると、どうなるか? 選手たちは体力を温存し、配分しようとします。
ある練習で選手たちの集中力が散漫だったことがあり、
私は「この練習に100%、フォーカスして欲しい。それができたら、この練習を終える」と告げました。
そして実際、私はたった2分間で切り上げました。選手たちはキョトンとしていましたよ。
練習は予定された時間が来たら終わるのではなく、
成果によって終わるタイミングを判断するべきです」


・本来はディテールに拘れる国民性でありながら、もしくはそれが強みでありながら、
スポーツの世界になるとディテールに拘らない。

・練習は時間割で決められたカリキュラムを消化することであり、
もともと設定した成果が達成することに着目していない。



どちらの見解も他スポーツでも同様のことが言えるかもしれません。
さらにはビジネスにおいても、一部まだそのような風潮があります。

ディテールまで追求せず、気持ちのみで乗り切ろうとする。
時間>成果に捉われた発想。


ビジネスでもパラダイム転換したい点ですね。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


社員研修の一環で北海道に行ってきました。
北海道でも東京と変わらない蒸し暑さ。
エアコンが飛ぶように売れているそうです。


さて2016年以来、佐々木ファームさん(洞爺湖)にお邪魔してきました。
化学的な肥料・農薬に頼らない循環型農法。

菌や微生物、虫や動物、人・自然が
共生する未来志向の農法。

農業への哲学は驚く点ばかりです。


化学的な肥料や農薬を使わない。
そうすると不格好な野菜ができ上がります。

形も大きさもバラバラ。
スーパーに並べられた野菜とは別物。

見かけだけをみれば、
“一般ウケ”しないかもしれません。

しかし本来の姿として
どちらが“自然”なんだろう…と思います。

例えは良くないですが、
企業で行われている人材育成策は、
スーパーで並べられている均一な野菜づくりと
一緒に様に思えてならないことがあります。

人は本来バラバラであってしかるべきですが、
教育をして「標準の型」にはめていく。


見かけは綺麗なのですが、
本来の力を開発できているのだろうか…。

佐々木ファームさんの野菜は、
本来持っているはず「生命力」を
最大限引き出しているように思います。

生で食べられるトウモロコシ。
都内で売られているトマトジュースを
全く飲めない私が、一気に飲み干してしまう。

本来の生命力を引き出し、
野菜本来の味は、こうだったのかと気づかされます。

「違い」を直そうとせず、
本来持っている「生命力」を引き出す。


人材育成においても、
そのようなスタンスを見失わないようにしたいと思います。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


十方よし.TV10月号のゲストは、
株式会社岩岳リゾートの和田社長。

グリーンシーズンの来場者数が
ウインターシーズンを超えるスキー場になりました。

ウインターシーズンでは、
複数のスキー場を横断できる共通リフト券、
会員制度(Sクラス特典)、
スキーをしないプレイヤー向けの雪遊び。

グリーンシーズンでは、
マウンテンバイクのコースを作ったり大会の企画、
山頂でのコンサートを企画、1回500円のブランコ、
マウンテンカート等々。

日本でトップクラスの「オールシーズンリゾート」を
目指しています。


スキー場の常識を疑う施策で
成功を収めてきたわけですが、
その裏側には数々の失敗もしています。

冬のスキー場でビアガーデンを企画したが、
ビールサーバー凍ってビールが出なくなった…、
といった笑い話をされていました。
(当時のお客様にはご迷惑をかけてしまったが)


和田社長はもともと白馬の住民ではなく、
スキーヤーとして白馬に通っていました。

白馬にしかない「絶景」を貴重な武器だと思っていたが、
昔から地元に住んでいるスタッフには日常の風景なので、
その価値が認識されていなかったといいます。

新しい価値を生み出すには、
「よく遊ぶこと」「内と外の目線を融合すること」と
和田社長が言っていたことが印象的です。

内=社内目線、地元・地域目線
外=社外目線、脱地元・脱地域目線


どちらかだけでは上手くいかないといいます。

内目線だけでは、隠れた資産に気づかない。
外目線だけでは、奇抜だが運用が上手くいかなかったり定着しない。


内と外。
両方の目線が必要なんですね。

新しい製品やサービスを考える時に、
内目線と外目線の融合をすることは効果的です。

また、組織づくりや組織風土形成においても同様です。

ビックモーターの話題が最近は多いですが、
内目線だけ経営されてきており、外から見た時の
「異常」に気づかなくなっていましたね。

社外秘とは言え、
「経営計画書にその内容・文言は、外部者が見たらまずいでしょ…」
というものが多数ありましたね。

おかしいとは思わず、風景化されていました。
むしろ会社の「個性」くらいに捉えられていたのかもしれません。


内目線と外目線の融合。

二つ目の目線で自社をチェックしてみてください。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


昨日8月15日は終戦記念日。

「永遠の0」
「硫黄島からの手紙」

などの映画からも当時の状況が伝わってくるでしょう。


私が最も影響を受けたのが
知覧の特攻平和会館での遺書の数々。

17歳から25歳くらいまでの青年たちが
出撃直前に家族宛に書かれた遺書。

現代でいえば「明日までの命」と
余命宣告をされるようなもの。

その時にどのようなことを考えて、
大切な人に何を伝えたかったか。

自分だったら…と考えさせられます。

彼らの願いは、
「平和で希望的な日本」を作ること。

そのために自己犠牲を払ったともいえる。


明日、命を落とすことになる青年たちが
「素晴らしい日本」になる夢を後世に託しました。


どれだけ意識するかは別にして、
今の時代に生きるということは、
バトンを受け継いでいることになります。

終戦記念日とは、
「これからは平和で希望的な日本を作る」
ということを誓う機会でもある。


一人一人ができることは小さい。

しかし78年前の人に見られても恥ずかしくない、
“いい日本社会”を作るための努力はしたいものです。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


一口に経営者といっても、
「オーナー兼経営者」の方もいれば、「経営者」の人も言える。

特に後者の場合、
任された期間で一定の成果を上げることが命題です。

結果が出なければ解任。

自分にバトンを託された期間で
いかに業績を上げるかに注力します。


ただし一方で一部の経営者は、
「問題の先送り」をしてしまう方もいます。



例えば大きな設備投資をしなければならない。
それを先送りにする。


近年、「脱炭素」「省エネ」「環境保全」等言われますが、
これらに対応した機器や設備を一新しなければならなかったり。

いつかは着手しなければならないテーマ。
それを当人も分かっていたはずです。

自分の代でそこに着手すると、
綺麗な決算書を残せない。

あれこれ正当な理由をつけて
後任の経営者がやればいいと、
後回しにしてしまうのです。

経営者は結果で評価されますので、
「優秀な経営者だった」という称号を得るでしょう。


内情をよく知っている人しか、
この辺りは分かりませんね。
評価は二分します。



自分の代で良い成績を残すことを第一に考えるのか。
次の代まで考えて問題の先送りをしないのか。

どちらが優秀な経営者なのかと
考えさせられますね。