『“合理的にあり得ない!”が社長の役割』 | ~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


中小企業では、
会社の命運を握るのは何といっても社長。


とはいえ、社長一人に依存する会社は危険です。


そこで経営幹部を複数人、
育てることを目標にします。


経営者がいなくても会社が回る組織。
中小企業の経営者が描く目標です。


やがて経営幹部が育ってくると、
社長が発言をしなくても、
それなりに適切な意思決定がされていきます。


その場の出席者のコンセンサスを取り、
納得性の高い結論が導き出されていく。


目標にしていた「社長がいなくても回る会社」になった時、
経営者の存在価値は何でしょうか?

経営者は会社にとって必要なのでしょうか?


経営者の役割の一つ。
それは「合理的ではない意思決定ができる」ことだと思います。


「合理的」とは、辞書で意味を調べられると、

・道理や論理的に適っていること
・無駄なく効率的であること



優秀な人材が育ち、頼りになる経営幹部ができると
「合理的な判断」ができるようになります。


・AよりBを選択する方がコストが安い
・AよりBを選択する方が儲かる
・AよりBを選択する方が効率的
・AよりBを選択する方がリスクがない
・この悪状況ならばスタッフを解雇するのは当然



優秀な人材は「合理的判断」ができますが、
「合理的判断」には危険な一面もある。


普通に考えたらB、常識で考えたらB。
といった具合に、多数派の判断をしてしまう。


しかし、
普通ならあり得ないA,
常識ではないありえないA。

この意思決定してきたから、
唯一無二の中小企業になっている例もあります。



合理的判断とは、
“正しい”結論を出しているように見えて
“常識内の普通”の結論を出していることにもなる。


大半の人から反対されようが、
“ぶっ飛んだ”意見や結論を出せること。

時には、経営者が合理的ではない判断ができることが
経営者の重要な役割ではないでしょうか。