『現状維持バイアスを外そう』 | ~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

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100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

「現状維持バイアス」と呼ばれるものがあります。

何かを変化させることで現状より良くなる可能性があるとしても、
損失の可能性も考慮して、現状を維持しようとする傾向のこと。


行動経済学の分野に「損失回避性」という言葉を
聞いたことがある方もいるでしょう。

損をすることを避けたいという心の動き。
利得と損失を比較すると、損失の方がより重大だと感じる。

また損失する分のおよそ1.5倍~2.5倍の利得があって初めて、
私たちは損と得が釣り合うと感じるようです。


社内で新しい制度・システムを導入しても、
旧来のものからなかなか脱却できないことがありますね。


人はメリットよりもデメリットに敏感。

これを考慮するだけでも伝え方が変わるでしょう。


デメリットよりも、はるかにメリットが
どれだけもたらされるかを伝えること。



デメリットは0にはできないにしても、
少なからずとも対処法を考えること。


新人事制度が導入された際、
「あなたの頑張り次第で、
 今より1万円上がるかもしれないし、
 今より1万円下がるかもしれない」

と説明すると、動揺される方が一定いるのは
こういった理由からでしょう。

賃金が1万円増えることと、
1万円減ることは、同じ感じ方ではない。


なかなか挑戦できない人もいる。

そういう方は他社から見れば同等であっても、
メリットよりもデメリットの方を
過大に捉えていないか。

自己認識されるといいと思います。