『コンサルタントとして大切なことは京セラで学んだ Part7』 | ~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

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100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


今日のテーマは
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両極端の考え方を持ち合わせる
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これだけだとよく意味が分かりませんね。

稲盛名誉会長は米国の作家、
F・S・フィッツジェラルドの言葉を
書籍の中で紹介しています。

「一流の知性とは二つの相対立する考えを
 同時に心に抱きながら、しかも正常に機能し
 続けられる能力を言う」


京セラフィロソフィーには
『大胆さと細心さを併せ持つ』という項目があります。

中小企業経営者に向けて
「経営者とは、大胆さと細心さの両面を
 兼ね備えないといけない」
ともおっしゃっています。

私はこの考え方に深く共感しています。
両極端の考え方を併せ持つ人材は優秀だと思っています。


例えば「優しさ」と「厳しさ」
優しいことだけ言うコンサルタント・リーダーは
相手の事・会社の事を真剣に考えていません。

真剣であるが故に厳しくならざるをえません。
ただし厳しいだけならば、次第に相手は疲弊して、
心の距離が開いていってしまいます。

例えば「理想」と「現実」
理想を鮮明に描き、伝えることができなければ、
目の前の事だけやっている社員の士気は
どんどん下がります。

会社がどこに向かっていくのか、
将来像をイメージできるように繰り返し伝える。

ただし理想だけ語っていても、
目の前の現実を変えていかなければ、
次第に士気は下がっていきます。

単なる「ほら吹き」になってしまいます。

例えば「理」と「情」
理屈がなければ、社員は納得はしません。
なぜやるのか?

明確な理由・背景を丁寧に説明していき、
納得してもらわなければなりません。

ただし「理屈」だけだと相手は動きません。
どうしても実現したいという「情熱」が
相手に伝わらなければ、やっているフリをするでしょう。


これら相反する2つの考え方・価値観を
両方とも上手に機能させることが
コンサルタントや会社のリーダーに
求められていると思います。

こういう話をすると
「私はどちらか一方しかできません。
 他人に弱みを補ってもらえばいいじゃないですか!」
という方がいます。

弱みを補いあうことは原則としては
間違っていないと思います。

ただし私の経験上、コンサルタントとして、
リーダーとして個人の力で
打開していかなければいけない場面に何度も出くわします。

その時に誰かにフォローしてもらうことは困難なのです。

コンサルタントを目指す、リーダーを目指す。
それならば両方を兼ね備えることから目を背けてはいけない。

そう思います。