『“ふくや”から学ぶ理念浸透 Part2』 | ~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

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100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

昭和23年に創業し、明太子のトップメーカーであり続ける“ふくや”。
理念浸透や人材育成の秘密を川原会長からお聞きしてきました。
→http://cst-zero.com/interview/

どのように理念浸透をされているのかをお聞きすると、
このようにお答えいただきました。

「理念については、やはりトップ自らが語らなければならない。
 パートさんも含めて、全スタッフが年1回4月に集います。
 基本方針会と言っていますが、会社の業績を包み隠さず触れた後に
 理念については毎回語っています」

「全員ですか?」

「全員です。営業は止められませんから6班に分けて実施しています」

「6班に分ける?2回目以降は映像視聴ではなく?」

「ビデオでは伝わらない。“ライブ”で“自らの言葉”で伝えます。
 6回もやってると、どの話をしたのか、していないのか、
 分からなくなりますが…(笑)」

1日に2回開催しても3日間かかります。
同じ話を6回もする。それを数十年されてきたと。
これは次の社長にも引き継がれているようです。

ライブとビデオでは全く伝わってくるものが異なりますね。
ミュージシャンのコンサートを直接見に行くのと、
自宅でビデオで見るのとでは全く違うように…。

ほとんどのリーダーは「理念は大事だ」と言います。
でも浸透になると「手抜き」が入ります。

川原会長は、ライブで且つ直接自分の言葉で伝えることに拘っています。

非常に手間がかかることですし、非効率的なことかもしれません。
でもそれくらいしないと成果は出ない。


理念が大切だとするならば、手抜き工事はしない。
手抜き工事では、いずれ会社は倒壊してしまうのですから。