『経営理念やビジョンはいつ、お披露目するか?』 | ~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

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100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

『経営理念やビジョンはいつ、お披露目するか?』
 
こんにちわ。
理念浸透コンサルタントの松本です。
 
起業して3年目になるS社長とこんなやり取りがありました。
 
 
「経営理念もビジョンも残り3割ができていないんです。
 早く10割作って、スタッフへ伝えないといけないですね」
 
 
S社長は最初の2年間は収益を上げることに必死で、
経営理念どころではなかったと言います。
建前上あったものの、思い入れは正直なかったと言われていました。
 
非常に真面目な方なので、経営理念やビジョンの言葉一つ一つ、
言い回しにも細心の注意を払います。
 
それ自体は素晴らしいことなのですが、
正確性を求めるが故に慎重になりすぎている一面もあります。
 
 
私はS社長へ提案しました。
 
「7割でもいいじゃないですか。明日から毎日発信していきましょう」
 
「えっ?でも経営理念やビジョンですよ。
 こういうものってやはり10割作ってから公表するものでしょう」
 
「確かにそういう考え方もあります。
 でもSさんの場合、このままだとお披露目が伸びてしまいませんか?
 7割でもいいじゃないですか!」
 
「そうなんですかね…」
 
 
最後に私は言い切りました。
 
「アウトプットが“熟成”させます」
 
 
これは私自身の経験からくるもの。
経営理念・ビジョン・方針も7割でアウトプットし続けていく。
 
すると話している本人の理解がさらに進んで行き、
気づきが芽生えたりするんです。
欠けていた残り3割も見えてきたりします。
 
「そんな真意があったのか…」と
話している本人でさえ驚くことがあります。
 
 
真面目な方や正確性を重視する方ほど、慎重になりがちです。
 
でも精度や納得性の高い理念・ビジョン・方針を作ろうと思ったら
まずは「アウトプット」していくこと。
 
 
アウトプットを繰り返して中で
“磨き上げていく”と考えた方が賢明だと思います。